池袋で結果が出ると評判の整体 バランス力学整体院

2020年ばらんすだより

Vol.4 「客観性を高める3つの方法」

2020-06-29

 こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。

 今も新型ウイルスの新規感染者は出ていますが、少しずつ日常が戻りつつありますね。今回の感染症を含め、風邪は医療では治せません。薬とワクチンが開発されているインフルエンザでも、日本で年間約1万人の方がインフルエンザ起因で亡くなっています。風邪を治すのは自身の治癒力。今回の感染症のおかげで、健康(心やすらかで体すこやかな状態)を維持する生活習慣がいかに大切かと、改めて認識された人も多いようですね。引き続き、当整体院もお役に立てればと思っています。

 さて、前回のコラムは、『ピンチに直面しても、冷静に対処するコツ』をお伝えしました。ピンチに直面した際は、ご自身が感じる不安や恐怖といったストレスに向き合うことが大事だと。「今回は逃げずに自分と向き合えました。ココでの経験が役に立っています!」という嬉しいご報告や、「国難時の日本人は同調圧力や依存傾向がさらに強くなってしまいますね」・・・・・・などなど、ご感想ありがとうございました。 本来の真面目さである誠実性より、協調性を重んじる風潮がある日本では、「みんなと同じ」を強く求められている雰囲気がありますね。

 また私の協調性が低めだからなのか、「先生は人の意見に流されず、客観性が高いですね」と。以前もお伝えした通り、私は客観性が高いとは思っていません。ただ、自分のことは他人の方がみえていることが多々あります。実際、協調性が低めと自覚していない時期に「協調性がない」と評価されたこともありましたので・・・・・・(笑)。

 さらに「他に客観性を高める方法はありますか?」というご質問も。2020年Vol.1のコラムで、私の客観性が高くみえる理由として「常識を疑う習慣」を挙げましたが、今回は様々な論文を参考にして、「客観性を高める3つの方法」をまとめましたので、紹介させていただきます。

 まず、1つ目は自分が無知であることを理解していること。前回お伝えしたソクラテスの「無知の知」。論語でも「知るを知るとなし、知らざるを知らずとなす、これ知るなり」という孔子の言葉があります。意味は「自分が持つ知識や情報の範囲を把握し、逆に自分が何を知らないかを正しく理解する。これが物事を本当に知ることだ」。このような態度を身につけることで、結果として客観性が高まります。

 様々な調査結果で、自分は平均より賢い、もしくは知識があると思い込んでいる人が、現代では多いようです。そのような人が増えている一番の理由は、わからないことがあっても、検索サイトですぐに答えが得られる環境になったからです。ですので、脳が大きな勘違いをしやすくなっています。情報を得るたびに「自分はいろいろ知っている人間だ」という感覚が生まれ、客観的に物事をみる能力が下がっていくのです。様々な情報に日々触れているので、ちょっと聞いただけの情報に対して、理解していないのに「知っている」と。さらに、初めて聞いた情報でも、その情報を「以前から知っていた」と思い込む人も増えています。

 しかし、冷静に現実をみれば、自分が得意な分野でも自分の知識に不備が多々あることに気づけるでしょう。それでも「バカにされたくない」という想いからか、「自分は知識がある」、「周りの人より賢い」という思い込みを手放すことが怖くて事実から目をそらし、「幻想」からなかなか抜けることができなくなっている人が増えているのが現状です。

 2つ目は、自分のことについて自分自身がわかっていないことを理解していること。誰もが自分のことは10%ほどしか正しく理解していない、という研究結果があります。また、「自分のことは自分が一番わかっている」と思いたいものですが、多くの研究では自分のことを他人の方がより深く理解しているという結論を出しています。それでも95%の人が「自分のことを理解できている」と考えているそうです。これは、自分と一番付き合いが長いのは自分なので、そう思い込みやすくなっているのでしょう。

 しかし、私たちは他人をみているときに客観的になりやすく、自分自身に対しては冷静に判断できないことが多いものです。ですので、他人の自分に対する冷静な意見は大切ですね。しかし、客観性を失っている状態だと、そのような貴重な意見に、「私のことを全然わかっていない(私のことは自分が一番わかっている)」という態度を取ってしまいがちです。

 最後の3つ目は、自分は客観的ではないという事実を受け入れていること。私たち人間は、ほとんどの物事をゆがんだ視線で見ています。これは人間の脳の性質です。人間は自己判断能力に欠陥があるので、自分の行動や能力を正確に把握することができません。つまり、そもそも人間の思考は客観的ではないのです。この事実を自分の意識に擦り込んでおくことが大切。そうすることで、客観性が高まっていくのです。

 ミスも似ています。「自分はミスが少ない」と思い込んでいる人は、ミスが多い傾向があります。これは、自分がミスしたことに気づいていない、またミスを必要以上に恐れ、現実から目をそらして他人や環境のせいにしているから。本人としては「ミスをしていない」ので、改善もできません。逆にミスが少ない人は、ミスに気づきやすい人。人間の行動は、AIと違いミスが多いものです。自分のミスによく気づきしっかり向き合えている人は、自分がどれだけミスをしやすい人間かという事実を受け入れています。そして、その認識に従って行動を取ることで、ミスが少なくなる傾向があります。

 ここで挙げた3つの方法ですが、私はその心構えをある程度は意識できていると思います。しかし、以前のコラムで紹介した通り、慢性的な体の不調に悩んでいたときの私は、客観性が非常に低かったと思います。逆に言えば、客観性が低い状態になっていたからこそ、慢性的なカラダの痛みに悩んでいたとも言えます。現に客観性を司る脳の領域(背外側前頭前野)の機能が低下することで、痛みを感じやすくなるという科学的根拠の高い研究結果があります。

 実際、カラダの痛みに悩まれて、初めてバランス力学整体院に来られる方で、「先生の言っていることは全部 知っていました」と言う人もいます。すべて聞いたことがあるのかもしれませんが、そのような人に限って、話の内容を理解できてないケースが多いです。また、自分では解決できないから貴重な時間を使って来院されているにもかかわらず、「自分の体は自分が一番よくわかっている」という考えで、自分の思い込みに一致しないアドバイスは受け入れない人もいます。さらに「自分は間違っていない」、「自分は悪くない。自分の体が悪いだけ」という想いが強い人も。

 では、どうして多くの人が客観性を失い、冷静さを欠いた行動をとってしまうのでしょうか? 様々な理由があると思いますが、一番の理由は、そもそも客観性を高めたいと思っている人が少ないからです。客観性の重要さは多くの人が認識しているのですが、心の底から「自分の客観力を高める」と決意している人は少数派。脳では理解できても、心から求めている人は少ないです。同じように、健康の重要さは多くの人が当たり前のように認識していますね。それでも生活習慣による体の不調も、「根本から改善する」と心の底から思っている人は少数です。ただ、それは仕方ないことでもあります。客観性も体の不調も、生活が不自由になる状態でない限り、深刻な問題だと捉えられないので、なかなか本気で変わろうとは思えないのです。

 それなのに当整体院に通われる皆さまは、客観性を求める人がなんで多いのか? バランス力学整体院のプログラムがキッカケで、ご自身の客観性が低いことに気づかれた。そして、客観性が低いままだと、ずっと自分が苦しむことを身を持って体験したからだと思います。また客観性を少し高めただけで、どれだけ心身が健康になって幸福度が高まるのかを体感したことも大きな理由でしょう。この経験を通して、心からご自身の客観力を高めたい気持ちが芽生えたケースが多いようですね。当整体院がこのようなキッカケになれたことは、とても嬉しいです。

 客観性は才能ではありません。また、客観力はいったん鍛えれば、ずっと維持できるものでもありません。日頃の習慣に影響されますので、筋肉と同じように放っておけば失うのは簡単。どれだけ冷静な思考を保てる人でも、意識して客観性の維持に取り組まない限り、人間の性質上、能力は下がってしまいます。メガネは一回拭くだけでいいわけではないですね。私たちが無意識に掛けている色眼鏡は、こまめにレンズを拭いて磨き続けていく必要があります。客観性を高めることは、自身の「心を磨く」ことです。

 その上で、3つ目の「人間の思考は客観的ではない」という事実も大事。どんなに調べて考え抜いた結論でも、私が伝えていることは「現時点で自分がベストだと勝手に思い込んでいる意見」です。私はこの心構えを大切にしています。そうすることで、自分が伝えていたことが間違っていたときに気づきやすくなります。また、自分の考えより納得できる意見があれば、自説を容易に変えることができます。今後も私自身の客観性を高めていけるよう、引き続き精進していきます。その結果、バランス力学整体院をご利用される人の「人生の質」が向上するキッカケになれれば、最高ですね。

 『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』

 最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!

池袋バランス力学整体院
院長 山本浩一朗
トップへ戻る