Vol.1 「不安と簡単に向き合う方法」
こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。
2017年、年が明けて1ヶ月ほど経ちましたね。1ヶ月が早く感じる人もいれば、遅く感じる人もいるでしょう。この時間が早く感じたり遅く感じたりする現象には、いろんな仮説がありますね。
まずは、ジャネーの法則。例えば、50歳の人にとっての1年は50分の1ですが、5歳の子供にとっての1年は5分の1に相当します。そのため、5歳の子供にとっては1年が長く感じるという説です。
次は、心拍数の法則。心拍数が早ければ時間が経つのを遅く感じ、反対に心拍数が遅いと時間を早く感じるという説です。赤ちゃんの心拍数は1分間に130回前後。これは大人の2倍の速さとも言われているようです。また、旅行や好きなことをしてリラックスしている時間はあっという間に過ぎ、反対に激しい運動をしているときは時間が長く感じるといったことにも通じます。
最後に、マンネリの法則。毎日同じことを繰り返していると脳が時間を短く感じるという説です。毎日やっていることが同じ事の繰り返しだと、脳がその情報に慣れてしまって処理速度が速くなった分、時間があっという間に過ぎていると感じるようですね。
時間をより有意義に感じるためには、自分にとっての「新鮮」「新しい」を模索し続けることが大切なような気がします。新しい趣味を探してみたり、新しい場所に訪れ新しい物に触れてみたりして、新鮮に満ちた日々にするのです。自発的に行動して脳に驚きや刺激を与えれば、振り返ってみると時間を長く感じられるかもしれませんね。繰り返しの日々を楽しめていない方は、勇気を出してご自身の「新鮮」に触れてみることをお薦めします。
さて、前回のコラムで、『義務的な考えが強くなるときは、「怖れ」の気持ちが基になっている場合が多い』とお伝えしました。「とても分かりやすかったです」、「ココに来てからこだわりが少なくなったからか、恐怖を感じることが少なくなりました」・・・・・・などなど、今回もありがたいことに沢山のご感想をいただきました。また、「もっと早く知っていれば・・・・・・」といったご意見も(笑)。さらに、「何に怖れているのかあまり気づけないので、自覚する方法はありますか?」とご質問をいただきました。今回はそのとき私なりにお伝えした内容をここでシェアさせていただきます。
私たち人間は、身体の「痛み」同様、「怖れ」の気持ちを感じなくなると生きることが難しくなっていきます。あえて「怖れ」を言葉で分類すれば、「恐怖」と「不安」。「恐怖」は危険が実際に存在しているときに感じるものです。そして感じる時間は短い。これはケガや骨折などの急性的な身体の痛み(急性疼痛)と似ていますね。そして、「不安」は危険が襲ってくるかもしれないと予想しているときに感じるもので、感じる時間は長いです。これは腰痛・肩こりなどの慢性的な身体の痛み(慢性疼痛)と似ていますね。私たちは「恐怖」を感じることで、自分の身を守ることができますし、「不安」を感じることで、未来への危機に備えることができます。「怖れ」を感じないと、高所から飛び降りて大怪我をするだけでなく、命を落とすことにもなりかねません。私たちは「怖れ」を感じることで、心身の危険を防いでいるのです。
そして、私たちを苦しめているのは、「また、あのようになったらどうしよう」といった過去の経験から想像する未来に対する「怖れ」、つまり「不安」です。「恐怖」は本能的なものですので、感じないと非常に危険ですが、「不安」はイメージですので、感じすぎると辛くなります。ですから、幸せな現在を生きるには、ある程度「不安」を克服することが大切です。「不安」を克服するには、「不安」と向かい合う必要があります。なぜなら、ごまかしたり、先送りしたりして「不安」から逃げていると、「不安」がどんどん大きくなっていくからです。「不安」という正体を直視することで、「不安」は薄らいでいきます。
しかし、ご質問をいただいた方のように、そもそも「不安」自体が何なのかに気づいていない場合がありますね。では、簡単にできる「不安」と向き合う方法をご紹介します。まず、「不安」を身体の感覚として感じる方法です。心と身体はつながっていますし、そもそも分けられるものではありません。ですので、心の「不安」を身体からアプローチしていきます。「不安」を感じたとき、それが身体のどこにあるかを探ってみます。多くの場合、のど、胸、みぞおち、下腹部にある場合が多いです。不安のある場所が特定できたら、その部位を見ながら手を優しく当てます。「不安」がある身体の部位に意識を向け続けます。そして、深呼吸してみてください。すると、いつの間にか「不安」が消えています。この方法を実践しているときに「不安」の正体を感じることもありますが、身体で向き合えれば、何か分からなくてもいいのです。
また、質問で「不安」を特定して言葉に出してみる方法も効果的です。「不安」は現実には存在していないものですので、目で見ることができません。自分の「不安」が分からないなら、心に聞いてみてください。「私はどうなることを怖れているのだろう?」と。「不安」が明らかになったら、口に出して意識に浮上させることで、向き合うことができます。例えば、「私はお金がなくなるのが怖い」、「私は人から批判されるのが怖い」、「私は失敗するのが怖い」と。言葉にしてもまだ怖い場合は、前回のコラムで紹介したように許可をすれば「不安」が消えていきます。先程の例ですと、「私はお金がなくなってもいい」、「私は人から批判されてもいい」、「私は失敗してもいい」と。これらの方法を「怖れ」を感じるたびに、焦らずにやってみてください。少しずつでも「不安」と向き合うことに慣れていけば、反比例する形で幸せを感じる時間が長くなっていきます。
しかし、「不安」や「痛み」がないことが幸せではありません。前述した通り、私たち人間は「怖れ」や「痛み」があるから生きていけます。人間は「怖れ」や「痛み」を感じる動物ですから、「不安」や「痛み」を全くなくそうとすることは無理なことです。ですので、無謀な挑戦は止めましょう(笑)。ただ、投げやりになるわけではありません。「不安」や「痛み」を必要以上に感じると、人生を楽しむことが難しくなってきます。「生きている限り不安はなくならない」と勇気を持ってあきらめることが大切です。また、「私は不安を感じてもいい」と許可するのもいいでしょう。そして、人間は「不安」や「痛み」を感じるのが普通だと冷静に思うと、意外と「不安」や「痛み」を感じる頻度が減っていくものです。あなたが「不安」や「痛み」を受け容れることができる強さと優しさを持つことが幸せにつながるのです。
当整体院では、腰痛や肩こりをはじめ、外科や内科で「異常なし(原因不明)」といわれた身体の不調の改善を通じて、皆さまが幸せを感じやすい体質に変わっていくことを勝手に願っています。しかし、今まで不幸を感じやすかった人が、幸せを感じやすく変わるためには、大きな勇気が必要になってくると思います。そして、多くの場合、1人で変化を起こすのは困難です。その変化を起こすキッカケやサポートをするためにも、バランス力学整体院は存在していると思っています。当整体院をうまく利用して、多くの方が健康と幸せを感じやすい心身に変わっていく姿を観させていただくことは、私にとって大きな喜びです。今後も1人でも多くの方が、結果的に私を喜ばしていただければ幸いです(笑)。本年も引き続き応援の程よろしくお願いします!
『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
院長 山本浩一朗