Vol.5 「最期を楽しみに今を生きる」
皆さま、こんにちは!池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。
梅雨に入り、各地で雨の香りや音がしていますが、皆様はさわやかな香りやリラックス感がある音として受け入れていますかぁ~?梅雨と言うと、ネガティブな印象がありますが、地域によっては雨が足りず、四国の一部地域では断水をしています。「午後○時以降は断水です。」そんなことが同じ日本で起こっています。雨があるから水があるというのは当たり前のことですが、水がなくなってから雨のありがたさを知るというのはちょっと遅いかなと思います。少し気象に変化はありますが、それでも日本にはまだ素晴らしい四季があります。自然の恵みに感謝したいものですよね。(←自分に言い聞かせています(笑))
さて、私事ですが、先日祖母が亡くなりました。 たまたま5月の連休に近くに寄ることがあったので、顔だけでも出そうと思ったら、入院しているということだったのでお見舞いに行きました。今まで大した病気をしたことがない健康なおばあちゃんでしたが、病室に行くと完全に弱って、こんな姿を見られたくないという想いを強く持っているように感じました。変な表現ですが、「死ぬ気満々」という感じでした。そんなおばあちゃんを見て私は言いました。
「おばあちゃん、あんまり頑張らんでえぇで。迎えが来たら逝けばえぇけど、迎えが来てねぇ~のに無理せんでえぇで。自然に任されぇ~。」
(皆さまに分かるように、岡山弁を少しアレンジしています。)
おばあちゃんは何も言わず、小さく頷いていました。
それから約1ヶ月後、おばあちゃんにお迎えが来ました。
「みんなに支えられてホンマにえぇ人生じゃった。ありがとう。」
これが最期の言葉だったそうです。88年5ヶ月の天寿を全うし、大往生でした。私は葬式には行けませんでしたが、生きている間に会えてよかったです。
生前のおばあちゃんは茶道の先生をしていて、明るく気さくな人柄からか地元では評判のよい茶道教室をしていました。私はおばあちゃんの抹茶が大好きで、子供の頃よく飲んでいました。(ほとんどの子供が抹茶は苦くて嫌いだったので、私は変な子供扱いでした(笑))そして、おばあちゃんの家に行くと気になる文字が貼ってあったので、漢字が読めない幼い私は興味津々にその意味をよく聞いていました。こんな文字です。
この言葉は様々な説がありますが、アニメで有名な一休さんの言葉だそうです。ある人が一休和尚に「菩薩とはいったどんな人なのですか?」と聞いたときに、彼は「腹心気己人」と書いたそうです。それも、ただ書いたのではなく、上記のように書いたそうです。この意味は
「腹は立てず、心は丸く、気は長く、自分は小さく謙虚に、人を大きく立てる」です。
私自身は見ての通り、この教え通りにできていません(苦笑)。おばあちゃんはある程度できたから、安らかに旅立つことが出来たのかもしれませんね。
人間誰一人例外なく、生まれれば100%死にます。私もおばあちゃんのように素晴らしい最期を迎えられるよう、「今」をしっかり生きていこうと改めて想いました。
以前この手紙で紹介した父親方のおじいちゃんと今回紹介した母親方のおばあちゃん。私にとってこの二人の影響は大きいです。おじいちゃんは小学校の校長先生、おばあちゃんはお茶の先生、そして私は整体の先生(笑)。そしてこの二人が私の名付けの親ですから…。
二人の遺志を継ぐとまでは思っていませんが、二人の教え、そして二人が同じ時代を生きていたことへの感謝の気持ちを忘れないようにしたいと思います。
小さい頃から、とても可愛がってくれたおばあちゃん、これまでありがとうございました。
あなたのお陰で、今日の私がいます。ゆっくり休んでください。
(今回は私的な話ですみませんでした。)
『あなたが最期まで元気でありますように・・・』
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
院長 山本浩一朗