笑門来福
Vol.4 「人生の質が高まる価値観の明確化」
こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。
2021年の半分が過ぎ、気温も高くなってエアコンが必要な季節になりましたね。私たち現代人はエアコンで室内の温度を調整できるようになったので、環境をコントロールできると勘違いしている人が増えているようです。しかし、与えられた天候を変えることはできません。そのなかで工夫して上手く付き合っていくことが大切です。
ただ快適だからといって、ずっと部屋に閉じこもっていると無気力になっていきます。心身が満足するには外に出ることも必要です。天然の冷房ともいえる避暑地の自然のなかで、五感を刺激するのもオススメ。最初の一歩を踏み出すのにストレスを感じるかもしれませんが、たまにはカラダが喜ぶところに自分を連れていってあげましょう!
さて前回のコラムでは、『人間関係がラクになる3つのステップ』をお伝えしました。まず、自分との関係を良好にする。次に他人との関係で自分の価値観を決める。最後に価値への有効性があるかどうかで行動を決めること。そのうえで大切なのは、自分ができることと、できないことを区別すること。さらに「自分が確実にコントロールできるのは、自分の行動だけ」と考えると、余計なエネルギーを使わずに、人間関係がラクになりやすいと。
「こちらに通って人間関係がよくなる理由がわかりました」、「ココの経験で自分の行動に集中できるようになったので、カラダだけでなく仕事も以前よりラクにできるようになりました」など、今回も沢山のご感想ありがとうございました。さらに、「価値の例を教えてほしい」、「価値がイマイチわからない」など、価値観に対するご質問をいただきましたので、今回は私なりに回答した内容をシェアさせていただきます。
価値観は自分が続けていきたいこと。価値に正しい・間違いはありません。好みなので、弁護も正当化もいりません。「相手との関係でどうありたいのか」が自分でもわからない人は、まずご自身の欲求ベースで考えるといいでしょう。例えば、「自分を尊敬してほしい」と。この欲求から、自分が「尊敬」をとても大事にしていることがわかりますね。この欲求を価値に変換します。この場合だと「他者と尊敬し合える関係でありたい」。
そこで「そのために自分は何がしたいのか?」と自問してみましょう。答えの例は、「相手に尊敬を持って接する」、「尊敬を持って自分と接してほしいと相手に頼む」、「自分に尊敬を持って接してくれたら感謝の気持ちを伝える」、「尊敬を重んじる人と関係を築く」などが挙げられます。これらは自分が尊敬されるかどうかに関わらず、すべて自分で行動できること。反対に欲求は、自分でコントロール不能。相手がどう感じるかという反応は、わかりませんね。
欲求は自分が得たい感情。価値は自分がしたい行動。行動はコントロールできるけど、感情や結果についてはコントロールできないのが現実です。価値を持つことで、自分の人生で何を支持するか、継続的にどんな行動をするかを決めることができます。自分のコントロール下にあるものだけにフォーカスする習慣があると、自信が持てるようになります。反対に不可能なことにフォーカスする習慣があると、自信喪失しやすくなります。価値を持って生活することは、人生の質を向上するために大切なことです。しかし、明確な価値観を持たずに生活する人が多いように感じます。
その大きな理由は、2つあると私は考えています。1つは、価値観を持つと責任が伴うから。責任を持つのは怖いから、行動を自分で決めるのはイヤだといった感じです。これは、人のせいにできれば気がラクだといっているのと同じ。しかし人のせいにすることは、決してラクではありません。いくら人のせいにしても、相手は責任を取ってくれません。また人のせいにしようとすると、特にご本人に対して本当に親身な相手との人間関係が壊れやすくなります。さらに人のせいにすると、自分には何もする力がないという自分の無力感が育ちやすくなります。
他人や社会でつくられた価値観に従うことは、他人の人生を生きることになるので苦しくなります。ご自身の自由を放棄して、自ら不自由を選択している状態です。実際、所得よりも自己決定が幸福度を決めるという日本の研究結果もあります。自分の人生において、最後は自分の意志で選択することが、幸福度を高めるのです。自分の人生の責任は、自分でしか取れません。私たちは最終的な選択は、自分で選んでいます。まずは自分の人生において、自分の意志で選択肢を選べるという選択の自由が、すでに自分にあることを知っておくことが大切です。
もう1つの理由は、価値観を持つとストレスを感じるから。これは何度もこのコラムで紹介している、「ストレスは悪い」という社会の先入観が影響しているのかもしれません。ストレスへの反応は大きく分けて2つ。1つは逃げるか闘うかという反応。危険なストレスには、心身を守るために反応します。もう1つは挑戦する反応。安全なストレスには、成長の機会として積極的にチャレンジしようと反応します。生きる活力が高まり人生が充実するストレスです。
そして、現代のストレスはほとんどが後者。しかし社会通念の影響からか、私たちの多くはすべてのストレスに対して生命の危機と同じような対応をして、自ら成長するチャンスを潰す傾向があります。例えば初対面の人を目の前にすると、人間が持つ防衛本能でストレスを感じます。しかし、このようなストレスを避けていると、毎日いつも同じ人と会うことになり、新たな出会いのない生活を送ることになります。視野が狭くなって何事にも無気力になり、自分の人生に対して満足できない状態になりかねません。
現にストレスを感じていない人より、ストレスをしっかり感じている人の方が健康で幸せになる可能性が高いという研究結果があります。過去と同様のストレスを感じたとき、うまく対処できるようになるからです。体と脳がその経験から学ぶのです。逆にストレスを溜めすぎている人は、安全なストレスも感じないように逃げたり闘ったりして、時間とエネルギーを浪費している人。このような生活を続けていくと幸福度は下がり、心身の健康にも悪影響ですね。価値を持って生活するとストレスを感じやすくなりますが、安全なストレスに対して価値に基づいた「成長の機会」と捉えて、意欲的に自らの成長につながる行動をしやすくなります。
バランス力学整体院では、一人ひとりの価値観とまではいかなくても、ご自身の悩み解決に大切にしているものを引き出すお手伝いをしています。そして各々の「なりたい自分」と、当整体院の価値観「カラダの悩みを2人3脚で根本的に解決することで、あなたの生活の質と幸福度の向上に貢献し続ける」の交わる価値を、カラダの状態もみて探すように努めています。
当整体院の価値観への有効性を第一に考えると、必要なストレスを感じるでしょう。生活習慣を変えずに症状だけ改善することを期待されている人は当然として、まずカラダの悩みを解決するという変化を起こす行動をすること自体が、ストレスです。また「生活の質と幸福度の向上」の継続も、ストレスが発生します。変化にはストレスが伴いますが、価値を持って悩んでいる状況を成長するチャンスと捉えてチャレンジすることで、心身の健康につながっていきます。
ただ、一人でストレスと向き合うのは、そんなに簡単ではありません。また自分の生活の質を下げている行動や考え方をご自身で変えて、目の前のストレスに対応することは難しいです。そのようなときは、他人の視点を入れた方が簡単です。具体的には、誰かに相談すること。信頼している人、尊敬する人、専門的な人など。一人で悩みを抱え込まないで、ご自身の状況がシンドイときほど、勇気を持って相談することをオススメします。
その点、皆さまは私に相談するだけでなく、数々のストレスというチャンスに挑戦する行動をして、心身の健康を維持されています。それだけでなく、アフターケアでさらなる「生活の質と幸福度の向上」に挑戦している人が多いです。特に感じるのは、私の視点を活用して、新たな気づきを得ようとされているケース。新たな気づきを得るということは、いま持っている自身の考えを否定することでもあります。
それでも自身の考えが心身に影響を与えるという「痛み改善プログラム」での実体験を活かして、カラダの状態の維持だけでなく、現時点の自分の生活に不要な考えや思い込みに気づいて手放すことで、より質の高い人生を歩もうとしている姿は、素晴らしいです。
そんな皆さまの挑戦に応えられるように、私は成長する機会をいただいています。私は一人の人間として皆さまと向き合って、互いに協力し合っていきたいと考えています。もちろん、私も瞬間的につらく感じることはあります。しかし価値を持って取り組んでいるので、自分にとって重要だから行動できています。今後も皆さまが望む状態に応えられるように、私自身がチャレンジしていきます。そのためにも皆さまの応援が力になりますので、引き続きよろしくお願いします。
『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
院長 山本浩一朗