2024年ばらんすだより
Vol.4 「やりたいことを実現する最初の一歩」
こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。
6月に入り暑い日が続いていますね。そして例年より遅く、6月中旬以降に梅雨入りしそうだと聞いています。何度もお伝えしていますが、私たちに天候を変える力はないと思います。住む環境を変えないのであれば、与えられた環境を受け入れて、自分ができることにファーカスしていきましょう。
ただ注意点としましては、「昔は○○で大丈夫だった」といった今まで生きてきた経験が通用しなくなる場面が出てくるかもしれません。個人的な過去の経験に頼りすぎて過信しないで、現在のご自身の心身の状態といま与えられた環境を考慮して、上手く付き合っていきましょう!
さて前回は、「あなたが大切にしている価値観を探る3つの方法」をお伝えしました。「間接的な質問で、無意識に自分が大切にしていることを言語化できました」、「以前の私は自己否定が強く、自分の特徴と正反対の人に憧れることが多かったです。今は少しずつ自己受容できるようになって、自分に似た特徴の人を参考にするようになりました」など、ご感想ありがとうございました。
また、「自分の『やりたいこと』が明確になったとき、どこから手を付けて行動すればいいのでしょうか?」といったご質問も。このご質問に対する明解な答えはないと思いますが、今回はその際にお話ししたことをお伝えさせていただきます。
結論から言えば、ご自身の価値観に基づいて「やりたいこと」を決めてしまえば、実現する具体的な手段は自然と見つかるケースが多いです。「やりたいことをしている自分」と「現在の自分」の差を埋めるために、「自分の『やりたいこと』を実現するために、今の自分に役立つ情報や物は何か?」といったように自問して生活するので、必要な情報が集まってくるようになりやすくなります。バランス力学整体院のプログラムでも伝えているように、「人間は意識している情報が、自然と目に飛び込んできやすくなる」からです。私たち人間は五感から入ってくるすべての情報を認識していると脳がパンクしますので、膨大な情報を取捨選択する性質を備えています。さらに私たちの脳には、一度意識された情報だけを認識し続けようとする性質があります。
そして、具体的な手段を見つけられることが多くなるのですが、そのパターンとしてご自身の『やりたいこと』の実現方法を教えている人を見つけることが多いです。その後その人から教わって、「やりたいことをしている自分」に近づいていくケースです。その際の注意点としては、自分が「やりたいこと」を実現するために不可欠だと感じる師匠のような人を見つけたら、とにかくその方法論などに従うことが大切だと思っています。これは、以前お伝えした私の科学との付き合い方と同様の考え方です。
再度お伝えしますと、科学の世界では、「何も誰も信じず疑わず、ただ試して確かめよ」といわれています。そして科学者ではない私は科学的根拠に対して、「信じない。疑わない。ただ受け入れる」といった考えで付き合っています。といってもよくわからないと思いますので、説明します。
まず「信じない」。科学的根拠は、いま現時点で最も確度が高い「仮説」です。10年後には全く反対の研究結果が、最も確度が高いと評価されている可能性があります。だから、いま高く評価されているエビデンスが、絶対的な永遠不変の真理だと妄信しないことが大切だと考えています。
次に「疑わない」。私たちの多くは、自分が生きてきた経験で物事を判断しやすいもの。しかし科学では、個人の経験は科学的根拠がないものと位置づけられています。当然といえば当然なのですが、私たち人間は感情的には自身の体験をベースに考えたくなるもの。また自分の体験だけでなく、TVなどの通信販売のように他人の経験も共感することで、参考の対象になりやすいです。さらにメディアで発言する専門家の評価さえも、科学の世界ではエビデンスレベルがほとんどないものとして扱われます。
研究結果の多くは、科学者・研究チームが英知を結集して、営々と尽力した結果。ただ論文は誰でも発表できますので、研究結果にはレベルがあります。その研究結果を評価する専門機関で、公正な基準で評価されています。根拠がない論文を引用して、「論文で科学的に証明されている」といった怪しい広告とはまったく別物です。
もちろん人間が行うことですので、多少の間違いがあるかもしれませんが、確実に私のような素人の考えより確度は高いです。私が生きてきた経験をベースに判断すると、科学的根拠が高い研究結果を「それは違う!」と処理しかねません。もし本気で疑うのであれば、私が研究して証明しないと結果が出ないので、疑うだけムダだと考えています。
そして「ただ受け入れる」。私は科学的根拠に対しては、自分の感覚や好みは無視して、「今後は変わるかもしれないけど、現時点ではこの研究結果が最も確度が高い」と受け入れるようにしています。この考えが正しいとはいえませんが、私自身はこのように科学的根拠と付き合っていくことが、結果的に皆さまの役に立てると今は思っています。
この考えと同様に、自分が「やりたいこと」を実現するために不可欠だと感じる人を見つけたら、「信じず疑わず、ただ実践して試してみる」といった気持ちが大切だと思います。「やりたいことをしている自分」と「現在の自分」の差を埋めるためには、今まで自分がしていない行動を取り入れることが重要。言い換えれば、「自分のアタマを信じないで、実践してカラダに聞いてみる」。私たち現代人は、アタマの中の「意識」が全てだと思う傾向があり、カラダの五感で感じる「感覚」が大切だということを忘れがち。「気づき」という「わかったような気になる」ことを重要視するより、まずはカラダを動かし感覚を磨くことが大事です。
ただ指導者に従うといっても、奴隷のようになったり妄信したりすることではありません。今の自分の考えや感覚では、「やりたいことをしている自分」になる方法が理解できないかもしれないので、とにかくマネすることが大切。諸説ありますが、マネるは「学ぶ」の語源ともいわれています。物事を「学ぶ」ためには、まずは模倣が出発点。人を模倣して学ぶときには、実際に自分のカラダを使って繰り返して習得することで、熟達者と同じような脳の働き方になりやすいもの。そして、そっくりそのままマネしても一人ひとり個性が違いますので、異なるオリジナルな形でご自身の「やりたいこと」を表現しているでしょう。
バランス力学整体院のプログラムでも、同様の考え方で取り組んでいます。例えば、当整体院に通院しても「プログラムメニューを実践しよう」となかなか腹が決まらない人がいます。このような人の中には、自分のカラダは自分が一番知っているという想いが強い人もいます。数回会っただけの私のようなトレーナーより、ご自身のカラダと長年付き合っている自分の方が分かっている、と。ご自分の体験を重要視する傾向が強いと、「カラダの悩みを解消する気はあるけど、解消するための行動はしない」といった状態になりやすいです。
またメニューを実践しても、自分の考えに従って無意識にアレンジして、自己流になりやすいです。そのような傾向が見える人には、「もしカラダの悩みを解消した状態に向かいたいなら、プログラム期間中は私のことを信じたふりをして、メニューをそのまま実践してみませんか?」といったように私は問いかけています。また、「私のことを妄信しないでください。疑問点があれば教えてください」と。※もちろん全ての人に適したアドバイスではありませんので、人によってお伝えする内容は変えています。
当整体院のプログラムを「実践する!」と腹を決めるまでの時間は、人それぞれ個人差があります。決断するまで時間が掛かる人の中には、世間の風潮が影響しているケースがあります。現在でも「慢性的なカラダの悩みは、治療家に治してもらうもの」という風潮が強いです。だから患者さんとしては、治療家に任せておけば症状が改善するかもしれないと期待してしまうのが、自然なのかもしれません。ダイエットも気持ちよさを追求するエステサロンが主流で、結果を追求するダイエットはウケが悪かったです。ただ10年ほど前からパーソナルトレーニングが普及して、結果を求める人が増えてきました。しかし、結果よりダイエットにチョコっと関わって努力していることに満足する人の方が日本では多いようです。
そのような環境の中で、結果を出すダイエットと同じように「自分のカラダは自分で!」といった気持ちを持って、トレーナーである私と二人三脚で、科学的根拠に基づいているけど世間的には非常識なプログラムメニューを実践された皆さまは、素晴らしいです。私自身は、慢性的なカラダの悩みを「治療家に治してもらう」という風潮は、変わればいいと思っています。なぜなら、治療家が症状を治すことはできないから。さらに、この風潮が続けば続くほど、慢性的なカラダの症状で悩む人が増えるからです。
しかし、時代の流れを私が直接変えることはできません。私自身ができることは、ご縁がある目の前の人のココロとカラダの健康を精一杯サポートし続けていくことです。今後もバランス力学整体院は、皆さまの健康や生活の質がより向上するサービスをご提供できるように精進しますので、引き続き応援していただければ嬉しいです。
『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
池袋バランス力学整体院
院長 山本浩一朗