2023年ばらんすだより
Vol.7 「カラダの不調を作りやすい人の3つの口グセ」
こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。
11月に入っても季節外れの陽気が続いていましたが、段々と気温が下がって秋本番という感じになってきましたね。「○○の秋」といわれるくらい、秋は意欲が高まり、様々な収穫を得られる季節ともいわれています。この秋に「○○したい」というご自身の素直な欲に従って、行動するのもいいでしょう。ただ目的なく、その時々のコロコロ変わる欲に身を任せると、心身への負担になりますのでご注意を!
さて前回は、『なぜ人間は偏見や差別をしてしまうのか?』をお伝えしました。「自分を含めて差別する人はダメだと責めていたけど、人間の脳の性質だと思うとラクになりました」、「いい人を装っている人ほど悪気なく迷惑行為をするので、確かに道徳的に帳尻合わせをする傾向はありますね」・・・・・・などなど、ご感想ありがとうございました。また、「初めて先生に会ったときは、思い込みの強い人だと思いました(笑)。でも通っていくうちに先生の考えは柔軟で、私に知らない情報を否定するクセがあって、私が偏見が強いことに気づきました」という体験談も。
さらに、「性格はなかなか変わらないけど、行動習慣は自分で変えられることをココで学びました。特に使う言葉を変える習慣が私には効果的で、何に対しても目的に向かって行動できるようになりました」と嬉しいご報告をいただきました。私たち人間は、自分が使う言葉によって、脳の機能を低下させてしまうことがあります。だから脳の機能を低下させやすい言葉を使う習慣がある人は、バランス力学整体院が扱う慢性的な心身の不調になりやすい傾向。反対にいえば、脳の機能を低下させやすい言葉を言い換えるだけで、心身の状態がよくなる可能性が高まりやすいともいえます。健康に関係する言葉遣いは様々あると思いますが、今回は復習も兼ねて、カラダの不調をつくりやすい「3つの口グセ」をお伝えします。
まず1つ目の口グセは、存在否定。代表的なのは、自己否定的な「すみません」。この言葉が口グセになると、自分が存在していること自体に謝罪しやすくなります。「この程度の自分にこんなことしてくれて」、「自分はどうしようもない人間だ」と。お礼を伝えるときの口グセになると、相手だけでなく、自分の気分も悪くなります。謝るときの口グセになると、「自分はどうしようもない人間だから」と開き直ったり、自分がいかにダメな人間かを証明することに労力を使ったりして、過ちを改善する行動をしなくなりがち。そうなれば、同じ過ちを繰り返しやすくなりますね、その際に過ちを指摘されただけで逆ギレしたり、自分はダメだという想いを強めたりする傾向があります。
さらに自分だけでなく他人に対しても、「あの人がいなければいいのに」と存在を消したい気持ちになりがちです。何か問題が起こると、問題と向き合うことなく、自分を含めて存在を消すことがベストの解決方法だと。これでは精神的にも辛くなりますね。ですので、まず自分の存在を否定しないで、相手の好意などに「ありがとう」、自分の誤った行動に「ごめんなさい」と言えるようになると、気分がスッキリしやすいです。コツとしては、自分の脳が心地よくなるために言葉を言い換えること。自分を「感謝して謝れるいい人」に魅せるために、行動しないことです。
次に2つ目の口グセは、マイルールの強要。代表的なのは「○○すべき」、「○○でなければならない」。この言葉が口グセになると、ひどいことに意識が向くので、恐怖や不安に支配されている状態になりやすいです。「○○しなければならない。そうしないと、ひどいことになる」と。 脳で一生懸命「ひどいこと」を予測するように努力する傾向があります。そうなると、不安や恐怖を抑え込むことにエネルギーを使ってしまって、建設的な行動を起こすためのエネルギーがなくなってしまいます。
もし「○○すべき」など自己強要の言葉が浮かんだときは、まずは笑顔で「私は○○したい」に言い換える。笑顔で言い換えて違和感を覚えた場合は、 本当にしたいことではない可能性大。その際は、 「(やっぱり)私は○○したくない」に言い換える。「私は○○したい」で違和感がなければ、「私は○○する」と言い換えて実際に行動に移す。言い換える習慣が身につくと行動への意欲が増して、無理なく「したいこと」に対して行動を起こしやすくなります。
また、他人に対して「あなたは○○すべき」など強要する言葉が浮かんだら、 「私はあなたに○○してほしいと思っている」、 「私はあなたが○○してくれたら嬉しいと思っている」と主語を私に言い換えると、ご自身の恐怖心や不安を和らげることができます。例えば、あるルールを守っていない人に「あの人はルールを守るべきだ(そうしないと、ひどい目に遭う)」と思ったら、まず「私はルールを守りたい」。そう言い換えると他の人がルールを守っていなくても、イライラしなくなりやすいです。さらに「あの人に私の想いを伝えたい」と思ったら、笑顔で「私はあなたがこのルールを守ってくれたら嬉しいよ(どうするかは任せるけど・・・・・・)」と落ち着いて伝えられるようになります。
最後に3つ目の口グセは、現実逃避。代表的なのは「私は絶対できる(○○になれる)」、「私は絶対できない(○○という人間だ)」。このような言葉が口グセになると、過度なプラス思考やマイナス思考といった過剰な意志の力で現実逃避するようになりがち。その結果、 ご自身の目的に対して何も行動しなくなりやすいです。
過度なプラス思考は、人間にあるネガティブといわれる大切な感情を自分にはないものにしようと努めているケースが多いです。遺伝子的に世界一不安になりやすい日本人。多くの日本人はその特徴を活かして、不安を克服するために行動することが大切。なので、しっかりと問題に向きあうことが重要。 不安や問題の裏側にある希望や解決法にフォーカスすることで、 不安を行動につなげられるようになりやすいです。
現実逃避の言葉が浮かんだときは、「私は○○してもいい」、「私は○○でもいい」と自分に許可を与えることで、「自分は今のままでも素晴らしい」という想いが生まれ、現実逃避をする機会が少なくなりやすいです。「現実の自分」と「思い描く理想の自分」がかけ離れているときは、強いストレス状態。諦めたり空想にふけたりして、現実的な行動ができなくなります。しかし「ありのままの自分でいい」と思えるようになると、自分の中で「弱点」と思っている部分を隠さなくなります。そうなると、自分を守ることに無駄なエネルギーを使わないですむようになって、ご自身の進歩や成長のためにエネルギーを使えるようになっていきます。
この世の中には、基本的には存在していけない人はいないし、すべきこともないし、絶対的なこともないと私は思っています。バランス力学整体院で扱う「慢性的なカラダの痛み」も同じ。痛みは存在していけないものではありません。カラダに痛みを感じなくなると、私たち人間は生きていくことが困難になります。また、痛みは改善するべきものではありません。改善してもいい人が改善に向けて行動すればいいだけ。さらに絶対よくなるものでもなければ、絶対よくならないものでもありません。
ただご自身の経験から、「私の症状は絶対よくならない」と信じてご来院される人もいます。また当整体院のプログラムは、基本的に誰でも簡単に続けられるメニューを提供していますが、「自分はそんなこと絶対できない人間だ」という信念があれば、簡単なメニューでもなかなか行動できません。逆に、「絶対この症状を治そう」という強い想いでご来院される人もいますが、症状のことばかり考えている状態になるので、症状に対する恐怖心がより高まって、改善するための行動をしなくなりがちです。これらの傾向が強い人には、「カラダに症状(例:腰に痛み)を作ってもいい。作らなくてもいい。どっちでもいい」と唱えることをオススメしています。このような言葉を唱えることで、症状に対する嫌悪感や恐怖心などが軽減して、現実的に行動できるようになりやすいです。
「やる気が出たらする」「やる気がないからできない」というような発言を聞きますが、「やる気」は行動することで生まれることが多いもの。やりたくないことでもカラダを動かしていくうちに、勝手に意欲が湧いてきたという経験をしたことがある人は多いと思います。ですので「やる気」というのは、ほとんどが言い訳として使われています。カラダの不調の改善も同じです。慢性的なカラダに悩む人で、自然に「治る気」になっている人は少数。様々な治療院で結果が出なかった経験で、「治る気」にはなれない人もいます。バランス力学整体院では「治る気」になれないのは仕方ないので、「症状がイヤ」といった現状否定や、「治してもらいたい」という依存的な態度を緩めるために、簡単な行動を実践してみることを大切にしています。
実行が容易な当整体院の「痛み改善プログラム」ですが、今回の口グセのように「こんなことをして症状が改善するの?」と思われるようなカラダの不調とは関係なさそうなことも含まれています。それでも皆さまは、「結果はわからないけど、とりあえずやってみよう」といった感じで行動された勇気は素晴らしいです。バランス力学整体院では、皆さまがカラダの不調の改善を通して、一人ひとりの成長のキッカケになれればと思っています。私は一般的な「治療家」という役割に囚われないで、今後も皆さまの健康を精一杯サポートしていきますので、引き続きよろしくお願いします。
『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
院長 山本浩一朗