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2022年ばらんすだより

Vol.7 「自分に正直に生きるために重要なこと」

2022-11-01

 こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。

 10月は寒い日や暖かい日など、変化の多い天候でしたね。急な天候の変化は、心身ともに不快感を覚えやすいものです。しかし何度もお伝えしていますが、私たちにこの環境を変える力はありません。能力がないことにエネルギーを使うと、ムダに疲れるだけ。私たちは、日々与えられた天候を淡々と受け入れて、その日の天候に自分自身を合わせていくだけです。

 例えば紅葉狩りに行く日が大雨であれば、雨をやませることは無理ですが、温泉施設や映画館などに行き先を変更することはできますね。環境など外的要因で心が揺らいだりしているときは、自分で変えられるものかどうか、自問することをオススメします。自分の力で無理なく変えられることにエネルギーを向けていきましょう!

 さて前回のコラムは、『「昭和のマジメ」と「令和のマジメ」』と表現して、時代の流れによるマジメの変化についてお伝えさせていただきました。「ココに来るまでは、『昭和のマジメ』でした。だから他人だけでなく、自分に対してもウソつき。というより、自分にウソをついていることさえも気づいていませんでした」、「子供が私の不正直な部分をみているから、私のいうことを聞いてくれないのだと思いました(笑)」・・・・・・など、ご感想ありがとうございました。

 また、「『昭和のマジメ』の方が自分で考えないですむので、その瞬間はラク。だからなのか、抜けられない」とか、「昭和より令和の方が生きづらい時代のような気がします」といったご意見も。確かにその一面もあると思います。今回は、その際にお話ししたことをお伝えさせていただきます。

 前回お伝えした時代による「マジメ」の価値観。簡潔にまとめると、下記のとおりです。

昭和のマジメ=従順を重視:「時間を守る」、「命令に従う」、「反復作業を嫌がらない」・・・工業社会への適応
令和のマジメ=信用を重視:「約束を守る」、「質問に答える」、「正直である」・・・組織より個の時代への適応

今も「昭和のマジメ」を重視している人は、多くいます。重視する大きなメリットの1つとして、人から嫌われにくいことが挙げられます。もともと人口密度の高い村社会で生きてきた日本人は、農耕社会の中で閉鎖的で親密な人間関係に適応してきたため、嫌われないことを大切にする傾向があるのは、自然なことだと思います。その中でも「嫌われたくない!」という想いが強い人は、時代の流れに乗りにくいでしょう。

 さらに世界トップクラスに「従順」を守ってきた日本人にとっては、自分で考えて責任を負いたくない気持ちや過去の成功体験に囚われているからか、時代の変化に対応することが面倒に感じやすいと思います。たしかに「昭和のマジメ」を貫くと、嫌われにくいのですが、他人から愛されにくくもなります。他人にとって「都合のいい人」ですから。反対に「令和のマジメ」を貫くと、嫌われる機会は増えるでしょう。しかし、特定の人から愛されやすい人になりやすいです。

 もちろん「令和のマジメ」をはじめ、「令和の価値観」にこだわっても、苦しくなるケースは多いです。時代背景として、多くの人が求める対象が変わってきています。昭和では「物質的な豊かさ」を求める人が多い傾向がありました。しかし、令和では「影響力」を求める人が多くなっているようです。人々の尊敬の対象が、農耕社会では農業の師匠である親だったのが、工業社会から学校の先生や社会的に偉いといわれる人になり、昭和後期からお金持ちの人に変わってきました。

 今ではそのような人を無条件で尊敬できなくなり、「影響力」を持って注目を集めている人が、尊敬の対象に変わってきています。企業も「利益主義」から「価値主義」に変化しています。まったく儲かっていないにもかかわらず、世界の人々に価値がありそうなものを提供する企業や人に注目や資金が集まっていますね。今は価値を見出す人が、評価される時代に変わってきています。

 ただ特に価値を持っていないけど、多くの注目を集めている人も、尊敬の対象になってきています。今は高級な物やお金をいくら持っているかより、SNSのフォロワーが何人いるかの方が重要になっています。これは「影響力」や「信用」を、お金のようにわかりやすく数値化するために生まれた価値観といわれています。ですので、昭和の価値観でお金を持って認められたいと思っていた人が、実際にお金持ちになっても、あまりうらやましがられないケースが多いようです。だからなのか、自身の承認欲求を満たすために、お金をかけて「影響力」を得ようとしている人が増えていますね。

 どのように「注目」と「評価」を集めて「影響力」を持つのかという競争に、社会全体が夢中になっているのです。明確な価値観なく、ただお金持ちになりたいといった欲望を持つ人から、とにかく注目されたいといった欲望が主流になってきています。この欲望に流されすぎると、つらくなる人が多くなることは想像できますね。
       
 実際、SNSを使う時間が多い人ほど、他人への嫉妬などでイライラしている人が多いという調査結果もあり、「SNS疲れ」「SNS依存」といった言葉があるほどです。またSNS内では充実している部分だけ公開する傾向があるので、他人の投稿をみて自分と比較して落ち込んだり、自分の充実した投稿でウソをついているような気分になって自己嫌悪に陥ったりする人が多いようです。

 「注目されたい」「認められたい」と過度に思い始めたら、仕事や家族などの現実の人間関係がどこかウソっぽくなりがち。SNSをうまく使いこなせる人は少数いるとは思いますが、現実社会で満たされていない人がSNSのシステムに「従順」になって、「注目されたい」といった欲求を刺激されてSNSに依存して、結果的にさらに疲れる傾向があるようです。

 他人の価値観やルールに従ってマジメに生活すると、最終的には人のせいにしやすくなります。例えば自分の価値観より周囲の人の意見を優先したら、「○○しておけばよかった」と後悔する可能性は高いですね。さらに、「アイツがあんなこと言うから、自分がこんな目に遭っている」というような被害者意識が強くなるかもしれません。

 しかし、いくら人のせいにしても、自分の人生の責任は自分でしか取れません。さらに人のせいにすると、自分には何もする力がないという自分への無力感が育ちやすくなります。反対に自由に自分の「価値」を持って生活すると責任が伴うので、ストレスを感じやすくなります。それでも、生命の危機ではない安全なストレスに対しては、価値に基づいた「成長の機会」と捉えて、意欲的に自らの成長につながる行動をしやすくなります

 前回も挙げましたが、自分にウソをつかずに正直でいることは、幸せを感じやすく生きるために大切なことです。「正直者がバカを見る」時代だったのが、デジタル時代になってウソや隠しごとがバレやすくなり、正直を積み重ねている人の方が「信用」を得やすく生きやすい時代に変わってきているので、より大事になっています。そして自分に正直に生きるには、自分の価値観を明確なものにしておくことが重要です。なぜなら、人は自分の価値観に基づいて意思決定をする傾向があるから。何かを決断するときに、「この状況でどうするのがいいのか?」といった感じで、私たちは無意識に自問自答しています。

 ただ「自分に正直に生きる」ことと、「自分の気持ちに正直になる」ことは違います。気持ちは、天候と同じように常に移ろい変わるものです。その時々の気分で物事を決断していたら、先述した通り周囲に流されて、結果的に後悔することが多くなります。

 だから、その場の雰囲気で変わる気分に決断を委ねないで、どんな状況でもブレない価値観を明確にしておくことが重要。最終的な選択は、常に自分で選んでいます。価値を持つことで、自分の人生で何を支持するか、継続的にどんな行動をするかを選択することができます。自分に正直に選択している意識が、幸福度を高めます

 バランス力学整体院の価値観は「カラダの悩みを2人3脚で根本的に解決することで、あなたの生活の質と幸福度の向上に貢献し続ける」。変わる可能性はありますが、今はこの価値観をベースに一人ひとりの想いに寄り添ってプログラムを提供しています。そして、皆さまが望む「うれしい状態」を探して、当整体院の価値観との接点を探していきます。ただ最初はカラダが不調な状態でご来院されているので、ご自身の「うれしい状態」がわからない人も多いです。

 しかしカラダをみると、色々なことがわかってきます。行動を通して、その人が大切にしているものは何かを知る手がかりになります。言葉(アタマ)でウソをつくことは簡単ですが、行動(カラダ)でウソをつくことは難しいもの。だからご本人が気づいていないような本心が、カラダの症状だけでなく、無意識に仕草・表情・姿勢などで表現されていることはよくあります。自分自身で気づきにくいのは仕方ありません。他人でないとカラダの状態は見づらいですから。

 その点、皆さまの健康のサポートを通して、私の観察力が少しずつ向上していると実感しています。本当にありがたいことです。今後も皆さまとは、お互いの人生の質が向上するような関係でありたいと思っています。まだまだ未熟な私ですが、引き続きよろしくお願いします。

 『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』

 最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

池袋バランス力学整体院
院長 山本浩一朗
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