2020年ばらんすだより
Vol.5 「知ればうまく使える! 意志力の3つの特徴」
こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。
夏本番ですね。日本には四季があります。当然ですが、季節を自分の意思で変えることはできません(笑)。なので、その環境に自分自身で合わせていくことが必要です。夏に厚着したり、冬に薄着をしたりすると、体調を崩しやすいですね。
バランス力学整体院は今の状況に合わせて、3月から窓を開放して野外のような環境で施術させていただいています。ただ、それだけでは暑いので、日本感染症学会や日本呼吸器学会などの提言通り、エアコンの温度を少し低めに設定しています。2011年の状況では、「電力を使いすぎた!」と非難されそうですが、今はこの状態がベストだと思っています。ご来院時に、暑すぎる・寒すぎるなど感じられるようでしたら、お気軽に一言お声掛けください。
さて、前回のコラムでは、『客観性を高める3つの方法』をお伝えさせていただきました。「確かに以前は、客観力を高めようという意識はなかったです」、「こちらのプログラムで、客観性の大切さをカラダで覚えました」・・・・・・などなど、たくさんのご感想をいただき、ありがとうございます! 皆さまのライフ、つまり生活や人生の質の向上に、微力ながら貢献できていることをありがたく思います。
また、「先生が世間に流されないのは客観力だけでなく、意志が強いからなのでは?」とも。以前のコラムで、現時点で最も信頼度が高いといわれている性格診断「ビッグファイブ」について、私を例にしてお伝えしたからなのか、私の特徴を分析していただく人が増えてきたのかもしれませんね。とても参考にさせていただいています。
私自身は、客観力も意志力も特別に高いとは思っていません。ただ、他人の冷静な意見は参考にした方がいいと思うので、その傾向はあるのかもしれませんね。強いて言えば、意志に対する考え方でそう見えているのかもしれません。そこで今回は、「意志力」について私の考えをお伝えします。
意志力は、3つの大きな特徴があると私は考えています。まず1つ目の特徴は、意志力は鍛えることができること。筋肉と同じように定期的に効果のある方法で刺激を与えれば、少しずつ強くなることができます。意志力を強化する方法としては、やったことがない気の進まないことを、自らの意思でやってみることが挙げられます。大きな挑戦でなくていいので、とにかく取り組む価値があると思うことを続けること。
ただ、やったことがないので、最初はある程度つらさを感じやすいものです。しかし、難しいことでない限り、すぐに慣れてきます。この「慣れ」がポイント。習慣になれば、意志力を使うことはありません。日々の習慣が今の自分を創っていますので、鍛えられた意志力で、また別のやったことがないことに挑戦できます。
2つ目の特徴は、意志力には限界があること。どんなに意志力を鍛えても、使えば必ず消耗します。さらに、使いすぎると一時的にガス欠状態になります。この意志力に限界があるという事実を受け入れることは重要です。意志力は1日で消耗すると考えて、自分を追い込んだりして無理をしないこと。そして、意志力を回復させるには、とにかく休むことです。休む時間がない場合は、気分が盛り上がることをするなどして、回復を早める対策はあります。
しかし、そのような対策にも限界がありますので、日々休む時間を確保することが大切です。具体的には、10分ほどお風呂に入る、7~8時間程の睡眠をとるなど。また、複数の困難な目標に同時に取り組むことは避けた方がいいですね。「ちょっとだけなら……」の考えが意志力を消耗しますので、困難な取り組みは1つに絞った方が達成しやすくなります。限りある意志力を日々大切に使いたいものです。
そして、3つ目の特徴は、どんなに鍛えても意志力は誘惑に簡単に負けること。自身の意志力を過大評価して、何事にも打ち勝てると考えている人は、多くの誘惑に囲まれた生活をしがちです。「だって、私は誘惑に負けないから」と。そうなると、ムダに意志力を消耗する環境に身を置くことになります。
残念ながら人間の意志力は、疲れや忙しさ、サボりたい欲求に簡単に負けてしまいます(笑)。実際ある研究では、人間が意志の力で誘惑に抗える可能性は、約50%と言われています。いわゆる「鉄の意志」を持っている人でも、意志の力で誘惑を乗り越えようとすると失敗する可能性が高くなります。ですので、自分の意志力は誘惑に弱いことを認識して、意志の力で戦わなくてすむ環境を整えたり、段取りを組んだりして誘惑のある状況を避ける方が、意志力を効率的に使えます。
3つの特徴を理解した上で、何か行動を変えるなど新しいことを始めるときは、「~する」と決めた方がいいです。しかし、多くの人が「~しない」と決めがちです。例えば、夜中の間食をやめたいケース。「23時以降は食べない」と設定すると、意志の力をかなり使うことになります。数日はできたとしても、意志力を消耗して続ける気力がなくなったり、誘惑に負けやすくなったりします。そうなると、「やっぱり自分は意志が弱い」といった解釈をして、自分に対する信頼、つまり自信も持てなくなってしまいます。
反対に「する行動」を決めるとラクです。あくまで一例ですが、歯を磨いた後は食べなくなる人であれば、「23時までに歯を磨く」と決めると継続しやすいです。最初は推進力が必要なため、意志の力を使いますが、慣れてくれば意志の力に関係なく23時が近づくと歯を磨き始めることが、日々の自然な流れになります。その結果、夜中の間食をやめることが自動的にできます。もちろん人によって変える行動は違いますが、行動を禁止するのではなく、する行動を決めることが、限られた意志力をうまく使うことにつながりやすいです。
バランス力学整体院のプログラムは、なるべく意志の力を使わないように工夫しています。当整体院が推奨するセルフケアは、最終的には歯磨きと同じように自動的にする習慣になるよう、行動するタイミングを決めています。この「〇〇のとき、行動◎◎をする」と前もって決めておくことが、習慣化のコツです。さらに、バランス力学整体院のトレー二ングメニューで難しい行動は、ありません。簡単にできることばかりです。
ただ、簡単な行動にもかかわらず、強い意志の力を頼ってご自身の悩みを解決しようとする人もいます。「この症状を頑張って絶対に治したい!」と一見やる気があるように見えるのですが、気負いだけでエネルギーを消耗して、最初は全く行動できない人もいます。多くの人は途中で気づかれますが、私の力不足もあってこのような状態を頑なに続ける人も少数ですがいます。そうなると「治したいけど行動できない」と心に葛藤を抱えた状態になりがちです。
冒頭でもお伝えしたように、私たち人間は、環境に合わせていく必要があります。しかし、心の葛藤が強い人は、環境に逆らった行動をとる傾向があります。逆に、自然に逆らわずに季節に合わせて服装を変えるように、力むことなく時代や環境の変化に合わせて考えや行動を変えている人は、ご自身の人生の流れに上手く乗っているように見えます。
人間は、自然な状態だと環境に合った行動をしやすくなります。意志力に頼りすぎた結果、強い葛藤を抱えて環境に合わない習慣を続けていると、不調という形で自分の心身が教えてくれます。その教えを無視して自分を苦しめている習慣を続けると、不調を手放せないだけでなく、心身の状態が悪化することもあります。
当整体院のプログラムを続けてカラダの悩みを改善することで、心の葛藤や自分自身を苦しめていたこだわりから解放された人が多いです。だから、健康だけでなく「人生が変わった!」というケースも多々あります。そのようなご報告は、私にとってこの上ない喜びです。
今の環境はウイルスだけではなく自然災害も続き、心身ともに疲れを感じている人が全国にいらっしゃると思います。もちろん社会や自然界で起きていることは、すぐに変えることはできないことも多いと思います。
しかし、皆さまにはどんな状況であっても、今の環境を受け入れた上で、ご自身の心身の平安を保つためにセルフケアを続けてほしいと思っています。もちろん、ムダに意志力を使うことなく淡々と・・・・・・。バランス力学整体院はそのサポートをして、さらに皆さまの人生の質の向上に貢献できるように、新たなことも習慣化して進化し続けていきます。
『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
院長 山本浩一朗