2020年ばらんすだより
Vol.7 「幸せに生きる2つの方法」
こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。
11月に入り急に寒くなりましたね。何度もお伝えしていますが、私たちにこの環境を変える力はありません。能力がないことにエネルギーを使うと、ムダに疲れるだけです。私たちは、日々与えられた天候を淡々と受け入れて、その日の天候に自分自身を合わせていくだけです。
さらに、この季節の変化に耐えられるのは、私たち人間のカラダのおかげです。カラダが冷えてくると、筋肉が震えたりして発熱してくれます。逆にカラダが温まると、発汗して冷やしてくれます。これはカラダを一定の状態に保とうとする恒常性(ホメオスタシス)と呼ばれる生命現象です。意志のエネルギーを使うことなく、勝手に調整してくれます。人間のカラダって本当に素晴らしいですね。
さて前回のコラムは、『目標達成率が高い人は現実主義者』という内容をお伝えしました。現状と目標までの距離に目を向けて、「目標に近づくために何をするのか」、「目標達成への障害になるものや足りないものは何か」を考えることが重要だと。「以前は目標を立てて気分がよくなるだけで、結果なにも行動しないことが多かったです」、「ココにたどり着く前は、行ったときだけ気分をよくしてくれる治療院に通って、『結果が出ない』といって違う治療院に変えることを繰り返していました」・・・・・・などなど、色々なご感想ありがとうございます。
また、「もっと幸せになる方法を教えてください!」といったご要望も。前回のコラムで、「楽観主義者や悲観主義者より、現実主義者が長期的な幸福感を得ることができる」という研究結果や、「真の幸せとは、幸運も不運も受け入れること」という学者の主張を紹介させていただいたからだと思います。聞かれたときは、私なりの考えをお話ししていますので、今回は「幸せに生きる2つの方法」を参考までにお伝えします。
幸せというのは、様々な哲学者や思想家、宗教家などが定義しています。しかし、抽象的な表現ばかりで、具体的にはさっぱりわかりません(笑)。というのも、幸せは感じるものであって、個人の主観だから。「このようになれば、すべての人が幸せ」といった状態はありません。科学が発展した現代でも「何が人間を幸せにするのか」を言い表すことはできていません。
しかし、人間の幸せの妨げになるものは、ある程度特定できます。例えば、最低限の生活ができないほどの経済状況、悪い住環境(騒音・悪臭・汚染など)、各種依存症(麻薬・アルコール・ギャンブル・ゲーム・SNSなど)、不安定な人間関係(孤独・共依存・恋愛依存・関係の悪い結婚生活・愚痴っぽい人や被害者意識が強い人との付き合いなど)、慢性的な不調やストレス(不眠・うつ・疼痛など)・・・・・・。
つまり、1つ目の幸せに生きる方法は、幸せを妨げることを避けたり排除したりすることです。これは、現代では価値観の多様化が進み、やりたいことがわからない人が増えているので、対策としてその状態から抜け出す方法をアレンジした考え方です。やりたいことはわからなくても、絶対にやりたくないことはわかる。だから、これだけはどうしてもやりたくないことを書き出して、その価値観に沿ってやりたくないことを避けて行動すると、心の底からやりたいことに近づいていくという方法です。
「幸せを求めるのではなく、不幸な状態を避けることが、幸福を感じやすい人生になる」と私が気づいたとき、これは大発見だと思いました。しかし、このような発見をした際に調べてみると、100%すでに誰かが同じようなことをいっています(笑)。そのときも調べると存在しました。その人の名は、アリストテレス。なんと現代人の悩みでなく、紀元前からあった悩みだったとは・・・・・・。私の発見は、いつもこんな感じです(笑)。
もう1つの方法は、幸福の追求の仕方です。幸せを手に入れようと多くの人が勘違いしやすいのは、「快楽」を得ることです。常にいい気分でいることが、幸せだと。その考えだと、麻薬中毒者やゲーム中毒者は、幸せということになります。しかし、幸せそうにはとても見えませんね。幸福感に限らず、多くの感情は長続きしません。つまり、いい気分であり続けることを追求することは、不可能なことを目指しているので、不幸になりやすいのです。
では、何を追求することが幸福につながるのでしょうか? 「豊かな満ち足りた意味ある人生」を追求することが幸福だと私は考えています。う~ん、やっぱり抽象的ですね(笑)。簡単に説明すると、私たちが心の底から重要と考える問題に対して行動を起こすとき、価値があると思う方向に動き出すとき、人生を通して信じるものを明確にしてそれに従って生きるとき、人生は満ち足りた意味あるものだという感覚を抱きやすいです。そのとき、私たちは力強い感覚を経験します。これは束の間ではなく、長く深い感覚。
しかしこの感覚を得るためには、あらゆる種類の感情を味わうことになります。心地よい感情だけでなく、不快な感情も引き起こします。また、心の底から重要と考える価値観が芽生えるまでは、自分自身と深く向き合う必要があります。他人にこびない独自の価値観に沿って、ベストを尽くす生き方は、労力や痛みを伴いますので、目指す人が少ないのかもしれません。そのためなのか、不快な感情から逃れるために、手軽な「快楽」を追求する人が増えているようです。
しかし、「人生には痛みを伴う」という現実から逃れる方法はありません。ボジティブな思考や感情を作り出すことに労力を注ぎ、人生で楽しい感情を追求しようとすればするほど、不快な感情と戦うことになります。さらに、戦いと苦痛の悪循環が習慣化し、日々その状態を強化する結果になってしまいます。自分には邪魔だと思っている感情や、味わいたくない感情を排除しようとすればするほど、自分の心に長い時間とどまりやすくなります。
各種中毒者をみてわかるように、いい気分に必要以上に囚われることは、不幸になりやすいです。他の感情と同じように、いい気分も訪れては去っていきます。天候と同じでコントロール不能。あらゆる感情が訪れて去っていくことを許可しておくことが大切です。いい気分を追いかけることを人生の目的にしないで、幸せを感じたらしっかり味わって、過ぎ去っていくままに任せることをオススメします。
バランス力学整体院では、前述した幸せの妨げになる要因の1つである慢性的なカラダの不調の改善プログラムを提供しています。ここで気づいた人もいるかと思います。慢性的な不調は人生のマイナス要素に入っているのに、大病や身体的障害は何で入っていないのか? これは多くの研究結果で発表されていますが、そのようなことで受けた精神的なショックは長続きしないからです。
例えば、片脚を失ったら相当なショックを受けると思いますが、次第に現実を受け入れて、気持ちが落ち着いていくようです。また、自分でコントロールできない予想外の不運、例えば交通事故や勤め先の倒産などは、次第に考えても仕方ないと思い、日常に戻れます。しかし、慢性的な不調は慣れることがありません。生活の一部として常に存在し続けるので、人生の質を著しく低下させます。
また当整体院では、症状を排除することを目指しません。痛みが消えたという瞬間的な「快楽」を追求するのではなく、慢性的な不調が少ない「豊かな満ち足りた意味ある生活」を追求しています。具体的には、症状が出やすい行動習慣を、症状が出にくい行動習慣に変えることを重視しています。さらに以前のコラムでお伝えした通り、「絶対に治そう!」という強い気持ちだけでエネルギーを消耗して、行動する気力が失われるケースもあります。幸せと同じで、症状を治そうとすればするほど、症状を改善しづらくなります。
私たちは基本的に感情をコントロールできませんが、現実を動かすことが可能な行動をコントロールすることはできます。ただ、つらい感情を「快楽」などの刺激で一時的に紛らわすことは、たまにはあってもいいと思います。そのうえで、「今のつらい気分を紛らわすために、○○しよう」と意識的に行動していれば、問題ありません。大切なのは、習慣化しないことです。
バランス力学整体院では、まず不幸の要因を減らすことに力を注いでいます。自身を不幸にする思考や行動の重大な要因を避けることで、より幸福な思考や行動が自然にできるようになって、今より豊かになれます。なので、当整体院のプログラムを習慣化すると「以前より幸せな気持ちを感じられるようになりました」、「明らかに人生が好転しました」といった声をいただいています。ただ行っていることは、幸せを妨げることを排除しているだけです。
前述したアリストテレスは、次のような言葉も遺しています。「幸せかどうかは、自分次第である」、「幸福は人生の意味および目標、人間存在の究極の目的であり狙いである」と。他人に幸せにしてもらうことはできません。幸福を待っていても祈っていても、なかなか訪れることはありません。よりよく生きようと、自らが考え、行動した人が幸せになりやすいです。
バランス力学整体院を利用して幸福度が高まるのは、私の力ではありません。ご自身の力で変化を起こしただけで、当整体院は単なるキッカケにすぎません。バランス力学整体院は、今後も皆さまに「豊かな満ち足りた意味ある人生」をさらに歩んでいただけるキッカケになれるように精進していきます。
『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
院長 山本浩一朗