池袋で結果が出ると評判の整体 バランス力学整体院

2014年ばらんすだより

Vol.7 「嫌われたくない人は不健康!?」

2014-09-26

 こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。

 虫の鳴き声も変わり、秋を感じられるようになってきましたね。季節はずれな感じですが、私の母校・関西高校(岡山)が夏の甲子園に出場しました。結果は3年前のベスト4とはいかず初戦負けでしたが、多くの方に応援していただきました。いつも観じますが、私がOBというだけで応援していただき、ありがたい気持ちでいっぱいです。ありがとうございました!

 また、前回のコラムも色々と反響をいただきました。「怒りは第二感情」「我慢と忍耐の違い」などお伝えしましたが、「直接聞いたときは何となく理解していました」とコラムでお伝えしたことで、さらに理解が深まったという方もいました。伝えてよかったです。コラムでの紹介を促していただいた方々に改めて感謝です。

 さて、慢性痛など体が不調になるキーワードに私がよく挙げる「我慢」。やはり我慢は日本人の美徳にもなっているようですが、もともとは悪い意味です。我慢とは文字通り「我の慢心」を意味する仏教用語で、煩悩の一つに数えられています。我慢を分解すれば、「我」は自分のこと。そして「慢」は思い上がり(驕り)の心。傲慢や高慢などと同義語です。ですから、我慢は「自分に執着することから起こる慢心」です。わかりやすく言えば、自意識過剰になって周りの人にどうみられるかに気を使いすぎて辛抱している状態です。では、どのような意識で我慢することが多いのでしょうか? 「反撃されるのが怖い」「相手を傷つけてしまうのが怖い」など様々あると思いますが、日本人に一番多くみられるのは「嫌われたくない」という考えだと思います。もちろん人から好かれたいという欲求はあって当然ですが、日本全体の風潮からか、その考えにこだわりすぎて、自分の気持ちをごまかして我慢しすぎている人が多いように観じます。

 しかし、過度に嫌われないように行動することはムダな努力だと私は思います。その理由は、まず人に好かれるのは持って生まれた能力だと考えているからです。例えば、テニスが得意というのと同じです。皆さまの周りにも一人はいると思うのですが、どんなに迷惑かけても、なぜか許される人っていませんか?(笑) そんな人と同様に人から嫌われないのは難しいです。また、第一印象は過去の記憶によるものが大きいです。好きとか嫌いというのは、その人の雰囲気や体の一部が似たような人に親切にされた、もしくはイタズラされたといった過去の記憶に基づいた感情だったりします。このようなケースは努力のしようがありませんね(笑)。さらに、嫌われないように努力すればするほど、あまり嫌われないけど好かれもしないといったいわゆる「いい人」になって、本来の自分から遠ざかり、自分を偽った苦しい状態になってしまいます。そもそも万人に嫌われない人がいないことは頭ではわかっていると思います。なのに、嫌われないことを基準に行動することがクセになっている人が多いようです。

 では、嫌われたくないという考えに執着しないで、何を意識すればいいのでしょうか? 私は信頼されることに意識を置いたほうがよいと考えます。例えば、信頼されるためには「約束を守る」ということが大切になってきます。ただ、約束を守ることに固執しすぎるのもよくないでしょう。約束を守れないときは、たとえ相手に嫌われることになっても、そのことを誠実に伝えるということが信頼を得るためには大事です。つまり、行動に責任を持つことが信頼へとつながると思います。逆に先程挙げた何をやっても許される人は、その能力を過信して行動が無責任になって、好かれているけど信頼されていない状態になっている人もいます。また、いわゆる「いい人」は、自分を守るため悪者になることを嫌がるあまり、偽善的で優柔不断になって、大切な場面では信頼されない人も多いです。

 そもそも行動には何かしらの責任が伴いやすいです。しかし、自分に湧いてくる感情には責任はありません。ただ受け容れるだけです。不安や悲しい気持ちが湧いてくるのは自然な反応です。その感情が湧いてきたからといって、その人が悪いとか弱虫とかいうものではありません。例えば、初めてのことをするときは、「うまくできるかなぁ~」と不安な気持ちが出てくるのは仕方ないことです。でも、その不安をしっかり感じながらも行動すれば変わってきます。取りかかれば、やり通す責任が生まれてくるかもしれません。やっているうちに不安な気持ちは消えたり、少なくとも小さくなったりしているはずです。また、やり遂げれば自信にもなります。しかし、特に我慢強い方は、自分自身で悪いとか弱いと思い込んでいる感情を隠そうと努力して、怒りや痛み、さらに病気にも変えています。さらに、目の前のやることに対して行動しない自分を正当化したり、誰かの責任にして被害者になることに労力を費やしたり、天気を思い通り変えることと同じように無理だと分かっているのに、他人の感情を変えることに力を入れたりする人までいます。ただ、いくら抵抗しても、感情には間違いはありませんし、失敗もありません。ただ、そう感じているという現実があるだけです。「こう感じるべきだ!」と押しつけても、自分の好みに関わらず、いま感じている現実は変わりません。現実に逆らえば、自分が自分でないように感じて苦しむだけです。

 多くの哲学者が言います。「汝、自身を知れ」と。自分の感情を受け容れることで、自分を知ることにつながります。そして、自分自身を知ることがその人の魅力につながります。自分が嫌だと思っている感情もごまかさないで、ただそう感じているという現実を受け容れることで、より深い魅力を増すことができます。自分の気持ちに素直なって魅力が増せば、その個性を好む人だけ集まってくるようになって、人間関係も楽になります。

 人に嫌われないことを過度に意識すれば、心身ともに不健康になりやすいです。変わりに何か意識するのであれば、心身の健康のためには「信頼」や「魅力」を高めることに意識を置いた方がよさそうです。そのためには、自然に湧いてくる感情を受け容れて、責任を持って行動することが大切だと思います。ただ、自分も含め人の感情は何が出てくるかわかりません。他人はもちろん自分の感情も直接コントロールすることはできません。天気みたいなものです。ただ、自分の感情だけは間接的には少しはコントロールできると思います。その方法は、行動(習慣)を変えることです。当整体院では個別にその方法をお伝えしていますが、ちょっとした習慣を変えるだけで、脳の使い方などが変わって、気分が良くなる感情が出やすくなっている方が多いです(長年ストレスが多い状態が習慣だった人の中には、気持ちが平和な状態ほど不自然な感じがして、最初は戸惑う人もいますが・・・・・・)。しかし、どんなに行動を変えても嫌だと思っている感情が無くなることはないです。「さみしい」「悲しい」「うれしい」など、自分にとって苦手な感情が出できた時は、その感情をしっかり認めて観じてあげることが大切です。その習慣を続けていけば、その感情に慣れて苦手意識や恥ずかしい気持ちも少なくなり、ストレスを溜めづらくなって心身ともに健康になっていくことでしょう。

 信頼や魅力を高めて成長することにゴールはありません。死ぬまでずっと自分を知っていくことを通して、人間は成長していくのでしょう。成長すればするほど、大きな問題にぶつかりますが、逃げないことが大切だと思います。逃げると成長なく同じ問題で長年悩むことになりますので・・・・・・。しかし、無理して頑張るわけではありません。逆らわずに現実を受け容れるだけです。私自身はどうなのか? まだまだ未熟者です(笑)。私も現実に抵抗しないで生きていけるよう精進します。

 『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』
 
 最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!

池袋バランス力学整体院
院長 山本浩一朗
トップへ戻る