池袋で結果が出ると評判の整体 バランス力学整体院

2012年ばらんすだより

Vol.3 「プラス思考の落とし穴」

2012-03-15

 こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。

 まだまだ寒い日もありますが、すでに春の野菜があちらこちらに顔を出し始め、春がすぐそこに来ていることを感じさせてくれていますね。
 そして、春といえば花粉症。ここ数年、この季節になると案内していますが、池袋バランス力学整体院では主にEFT療法を使って症状の改善を目指しています。今まで50人程の花粉症の方が受けられましたが、驚くことに全員の症状が治まりました。経験しないとイメージできない、訳のわからない療法だと思いますが、1回で治まった方もいれば、数回受けたり、また自分でケアしたりと様々でした。EFT療法で腰痛などの体の痛みだけでなく、花粉症でも皆さまのお役に立てて嬉しい限りです。また、私自身も2年前に重度の花粉症が、皆さまに続くようにお陰様で改善されました。完治したと思っていた昨年、軽い症状が出てきましたが、セルフケアで簡単に治まりました。さらに私は、花粉症が改善すると同時に甲殻類の食物アレルギーまで改善されました。ただ、20数年ぶりに食べる大好きだったエビの味はイマイチでした(笑)。 花粉症を持っているけどEFT療法を受けてない方、もしくは受けたけどセルフケアの仕方を忘れてしまった方は、この時期に受けてみることをオススメします。

 さて、皆さまの健康のお手伝いをさせていただいてつくづく思う、いえ、皆さまから教えられることがあります。それは、心と身体の健康に大切なのは自分自身と向き合うことだと。自分の気持ちに気づいてあげることが健康にはとても大切だと観じています。自分の気持ちに逆らって「そうじゃない」「ちがう」「いやだ」と思っているとココロは悲しくなって、カラダにも悪影響です。というのも、「悲」の文字を分解すると「非」「心」。「非(あら)ず」と思う「心」が、ムダに「悲しみ」の感情を生んでいるようです。(漢字って上手く出来ていますねぇ~)
 
 悩みや苦しみは、私たちの中にある余計な価値観や、極端な好き嫌いの感情によって生まれる場合が多いと言われます。自分の思うような現象や人であれば受け容れるが、自分の思うような現象や人でなければ受け容れないという選び方をしている限り、私たちは悩みや苦しみから抜け出すことができないように思います。日常の中で大事なことは、目の前の人や現象を、好き嫌いや良い悪いなどで分けるのではなく、すべてをありのままに「受け容れる」訓練をしていくことが大切だと思います。

 しかし、人間として肉体を持って生きている限り、悩みがなくなるのは難しいと思います。ですので、悩みに「いやだ」と嘆くよりも、生きている限り悩みはなくならないと覚悟して生活している方が楽ではないでしょうか。また、「受け容れる」訓練は大切ですが、いま受け容れないものは、受け容れられない――つまり、今の自分はその程度のレベルだと受け容れることが大切だと私自身は感じています。

 私が観る限り、自分の感情を受け容れないで、体が不調になっている方が多い傾向があるように感じます。自分自身の感情を受け容れないために、多くの人が好んで使っているのは「プラス思考」です。子供のように純粋なプラス思考は健康にいいのですが、ネガティブな感情を抑圧して、その感情に上塗りするような「無理なプラス思考」で我慢を重ねて、心身に異常が出ている方が多いです。実際、うつ病などの精神的疾患の原因の1つとして「無理なプラス思考」が挙げられている程です。当院が専門としている慢性痛にもこの傾向があります。ですので、無理のないニュートラルでナチュラルな思考が健康には良さそうです。

 ここで、「無理なプラス思考」で失敗した有名な例を挙げます。名横綱の双葉山の話です。戦時中に、双葉山は69連勝を達成しましたが、70連勝を狙って負けてから、その後も2連敗、さらにその後にも1敗をしています。双葉山がインタビューでこう言っています。

「連勝が途切れた時は、自分自身としてはそれほど動揺したとは思わなかった。あえて言えば、強いて動揺すまいと心構えたところに、自らが意識しない動揺があった。」

注目するのは、双葉山が『強いて』と言っているところ。実は、ここがプラス思考の落とし穴であり、怖いところです。双葉山は並みの精神力ではなかったといわれています。その強い精神を持っても「動揺すまい」と思うと、無意識に動揺して普段通りの相撲ができなくなる。マイナス思考気味の精神状態で、「プラス思考」を無理してやっても「プラス思考」にはなりません。それどころか、余計に「マイナス思考」になってしまうのです。つまり、「無理やりのプラス思考」は、ありのままの自分をごまかしたり、否定したりしている後ろ向きの思考なのです。

 実際、プラス思考では、深層心理まで前向きにコントロールすることはできません。表面だけプラス思考をしていると、心身はどんどん壊れて体調を崩しく傾向があります。抑圧した感情は、いつか大爆発して自分の心身や周囲の人を傷つけます。ですから、たとえマイナス思考をしても、そんな自分を否定しないで受け容れることができれば、楽になります。弱い自分やジタバタしてしまう自分をしっかり自覚して、受容することが大切ですね。不運と感じる現象が襲ってきたら、それに直面して素直に受け容れた方が心身には良いと思います。表面的にごまかそうとしても無理なのです。前述した通り、無理してポジティブなことを考えても逆効果なだけで、余計にネガティブな気持ちになるだけです。

 そんなこと言っている私自身は、10代から20代は「無理やりのプラス思考」を使って自分の感情から逃げていました。案の定、健康状態は良くなかったです。特に私が26歳の時に大好きな祖父が亡くなった時は、おじいちゃんの生き方、そして死に方はとてもカッコよく、素晴らしい人生を送ったと感動していました。しかし、私の悲しさや寂しさといった感情にはフタをしていました。というより、自分でも気づいていませんでした。習慣的な「無理なプラス思考」で無意識におじいちゃんが死んだことを受け容れていなかったのだと思います。その時の感情の抑圧が体の不調の主因になっていたと思います。その感情を観じ尽くしたのは、整体師になると決めた頃です。骨盤バランス療法の元になっている礒谷療法を受けて症状が改善しただけでなく、体のゆがみが整ったことで自分の感情を素直に受け入れる準備ができたのだと思います。(もしかしたら、教師のおじいちゃんが私を整体の先生に導いてくれたのかもしれませんが……)

 もちろん、皆さまご存知のように今の私も未熟ですし、受け容れられないことも沢山あります。しかし、そんな自らの立ち位置を理解してから体調は極めて良好です。今の地点での自分の感情を認めて、その感情を感じ尽くすことが大切だと思います。プラス思考などで無理に抑えて感情を残すと、体に残ることになりかねません。もちろん「嬉しい」などというプラスの感情もごまかさずに感じ尽くさないと「あの頃はよかったのに……」などと過去に執着して、心身に良い影響を与えません。

 無理にプラス思考をする機会を減らすためにも、特にそのような傾向がある方は(過去の私同様、そのような方は自分で気付きにくいのですが……)、まず他人のことはどうでもいいので、自分の感情と天気(自然)を受け容れるようにしていくことをお薦めします。特に私たち日本人は何気なく「今日も暑くて、嫌になっちゃう」とか「雨が降ってばかりで気が滅入る」などと口にしてしまいます。しかし、どれだけ天気の悪口を言っても、無理やりプラス思考で念じても天気を変えることはできません。まずはそのような「天気の悪口」を言わないで、毎日の天気をそのまま受け容れるところから始めてみましょう。ただ、どうしても嫌な気分になったら、「天気に左右される弱い自分」を自覚して、そんな自分を受け容れて、「未熟だなぁ~」と笑っていきましょう。

 現状を受け容れたうえで改善しようとすれば、人間的な成長が加速すると思います。逆に、嫌な気分になっても無理やりなプラス思考をしていると、自分に嘘をつく技術が向上し、どんどん自分の気持ちに気づけなくなって、心身に悪影響を与えていきます。ネガティブな感情が決していけないわけではありません。ネガティブもポジティブも関係なく、自分の感情を大切にして感じ尽くす。それが、本当の健幸につながると観じています。

 『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』

 最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!

池袋バランス力学整体院
院長 山本浩一朗
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