2011年ばらんすだより
Vol.5 「人間の最大の罪」
こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。
平年より10日ほど早く梅雨入りになりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
私は、4月のことですが、生れて初めて演劇を観に行きました。題名は『美輪明宏版 愛の讃歌 エディット・ピアフ物語』。お目当ては、池袋バランス力学整体院のお客様である俳優の高橋弘幸さん。当整体院のお客様で唯一、私より背が高い高橋さんは普段はとても謙虚な方。しかし、演技中は別人のように堂々としていて、長身の高橋さんがより大きく見えました。さらに、あの高橋さんが美輪さんをイジメたり……(笑)。やはり生で観るプロの演技はとても迫力がありました。また、美輪さんの歌は感動ものでした。演劇鑑賞ハマリそうです。
池袋バランス力学整体院で姿勢やO脚を矯正するなどプロ意識の高い高橋さんは、「O脚が直ったおかげで、演技にもいい影響が出ています。」と嬉しい言葉を何度かかけてくれていました。ただ、実際に生で演技をみていると、ほんの微々たるものですが、少し貢献できた気もして、もっと嬉しくなりました。高橋さん、素晴らしい演技を魅せていただき、ありがとうございました。今後もできる限りサポートさせていただきます。
さて、前回の手紙で、良寛和尚の手紙の言葉を紹介しましたが、とても好評でした。その理由は、単に良寛のファンの方が多かったからです(笑)。そして、一人の方から「良寛さんの言葉を紹介した上で、最後に『頑張る』を当て字で『顔晴る』で結ぶとは……。先生よく考えていますね~。」と言われました。これは良寛が「和顔愛語」をモットーに生きていたから言われたことです。和顔愛語とは「おだやかな表情で優しい言葉をかける」という人に接する心を表した言葉です。“頑張る”は「我を張る」とか「頑固に意地を張る」、“顔晴る”は「顔を晴らす」つまり「笑顔」を意味しています。つまり、笑顔を表す言葉で「和顔愛語」を私が表現したということです。しかし、私はそんなこと全く考えていませんでした(笑) 。その方の解釈が素晴らしいだけでした。Sさん、ありがとうございました。
また、良寛と同じ時代に「和顔愛語」と同じようなことを言っている西洋人がいましたね。ドイツのヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテです。ゲーテは数々の名言を残していますが、その中で「人間の最大の罪は不機嫌である」は印象的です。ゲーテは人間の最大の罪が「殺人」であるとか「強盗」であるとか、そういったことに関してふれていません。最大の罪は「不機嫌」だと言い切りました。「不機嫌」というのは、何千人、何万人という人に影響を及ぼす、その与える影響は計り知れない、というのがゲーテの考え方でした。
18世紀から19世紀にかけて生きた東洋・西洋の賢人が伝えたことは、健康にも大きく関係しています。「和顔愛語」を心掛けていると、元気になっていくでしょうし、「不機嫌」でいると不健康になっていきやすいでしょう。ですので、自分の機嫌をどうやって保っていくかが大切になってきます。
しかし、私たち日本人は天候で機嫌が左右される方が多い気がします。そして、この梅雨の時期に不機嫌になる人が多いような感じがします。「梅雨」にマイナスイメージを持っている方は、以前に比べて少なくなった感じがしますが、まだまだ梅雨の時期を毛嫌いしている人がいますね。しかし、これは「気」の持ち方で決まってきます。昨年の手紙でお伝えしたように、池袋バランス力学整体院のお客様の小林美代子さんは「梅雨の時期は乾燥しないから、お肌には最高の季節!」と男の私には思いもつかない素晴らしい考えを持っています。
雨がないと私たちは生きていけません。しかし、頭でわかっていても、心からなかなかそう思えない人もいると思います。これは、天気予報の伝え方にも問題があると思います。例えば「明日から天気が崩れそうです。」これは「明日は恵みの雨のようです。」と言って欲しいものです。そういった言葉に私たちは知らず知らずのうちに影響されているのかもしれませんね。
そこで、そういった方にオススメなのが、家庭菜園です。何か種を植えるのです。何かの種を蒔いたら水をあげる必要があります。すると、雨が降るほど何か得した気になります。また、雨が降ると、どんどん育ちますから嬉しい気分にもなれます。さらに、植物を観察していると気分が良くなりやすいです。例えば、「花の美しさは、ひとすじの気持ちで咲いているところにある」と言われる人もいるくらいです。人が見ていようが、見ていなかろうが、そんなことは関係なく、咲いていると。天気がいいから精一杯咲こう、人がもう見に来ないからこの辺で今日はやめようということが花にはないのです。ここに真の美しさがあると。人は何でもないところに感動できると希望が沸いてきます。不機嫌になって、誰も自分の気持ちはわかってくれないというような心境になったときに、自然をじっと見つめていると、無心の自然現象が希望を呼び起こしてくれることがあります。誰が見ていなくても一生懸命に咲いている花が呼びかけてくれるのです。ですので、自然に触れることで、機嫌が良くなりやすいということです。
もちろん、これが唯一の方法ではありません。大切なのは、基本的に自分の機嫌は誰も取ってくれないこと。自分の機嫌を取れるのは、自分だけです。どうすれば自分が機嫌良くなるのかを知って工夫する必要があります。その方法は人によって様々ですが、良寛の言う「和顔愛語」を意識して生きることは、自分の機嫌を取る最高の方法の1つだと思います。
私ももっともっと自分の機嫌を取っていこうと思います。私の機嫌が良ければ、結果的に池袋バランス力学整体院に来られる皆さまにもいい影響を与えられると思いますので……。
『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
院長 山本浩一朗