2011年ばらんすだより
Vol.6 「無意識に行動しない理由」
こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。
春の選抜に続き、今夏も私の母校・関西高校(岡山)の甲子園出場が決まりました。監督・選手をはじめ、関係者の皆さまおめでとうございます。また、私がOBいうだけで応援していただいている方、ありがとうございます!春は優勝した神奈川の東海大相模に1回戦で敗れましたので、夏はまず1勝して欲しいと願っています。
さて、池袋バランス力学整体院に通院されている方からアンケートや直接聞いたりする中で、私としては意外な意見があります。
「先生が強制的でないのがいい!」
「先生から押しつけがましさを感じないところがいい!」
こういった感想が多いのです。以前通っていた整体院など治療家の先生と比較しての評価なのかもしれませんが、ちょっと意外です。というのも、私自身は皆さまに対して少し強制していると思っているからです。例えば、あまりご自身の体を良くしようとする気がない人にも、単に私のワガママでよくなる気になっていただくよう薦めています。また、「よくなりたい」という自己否定や「よくしてもらいたい」という依存心が強い方には、本人が望んでもいないのに、まず自分の立ち位置、つまり本当の気持ちに気付いてもらうようにお手伝いさせて頂いています。ただ、ご自身が気づいたらあとは本人の選択に任せています。最後の最後は本人の意思に任せているところが、押しつけがないように感じられているのかもしれません。
では、なぜ当整体院では本当の気持ちに気付くことを大切にしているのでしょうか?
それは、自分の立ち位置を理解していないと、良くなろうとしている体にブレーキがかかることが多々あるからです。人は、それがいいとはわかっていても、結局は何もしないことが多いものです。「もっと仕事(勉強)をしたほうがいい」……などなど。私を含めほとんどの人は、そう思ったことがあるでしょう。にもかかわらず、現実には何もしないままの場合が多いのです。ここで大事なのは「何かしたほうがいい」ということがわからないからではなく、何かしたほうがいいと頭でわかっていながらも、結局は何もしないことです。つまり、ほとんどの人は、自発的に自分にプラスになることをしないと選択しているのです。
では、なぜ人は頭でわかっていても何もしないという選択をするのでしょう?
この理由は2つあると考えています。1つは自然界にあります。生物には38億年の歴史があると言われています。ということは、いま生き延びてきた生物は、その長い歴史の中での行動が地球環境に適応していたということになります。自然界では、日々同じことをする方が安全なのです。いつもと違った行動をするということは当然のことながら危険を伴います。例えば、新しい食料を見つけようと、今まで行ったことがない土地に行くと、そこがどんな環境なのか、どんな危険な動物がいるのかわかりません。また、新しい食料には毒があるかもしれません。そのような危険を冒すより、生物の種の集団が生き残るためには、現状維持が最も安全な方法なのです。冒険をする生物より、現状維持する生物が生き延びてきた現実が「ああすれば、こうなる」と頭では理解できても行動には移さないようにするのです。これは本能的な反応なので、ある意味仕方ないといえるでしょう。ただ、このことを理解していれば、行動しない自分を無意味に責めることもなくなったりしますので、知っているだけでも捉え方が変わってくると思います。
もう1つの理由は、自分の気持ちに気づいていないからです。例えば、体が不調なのは「悪い」と決めつけていれば、よくしたいと思うのは当然だと考えやすいものです。しかし、本当にそうでしょうか?このようなケースの多くは現状を変えようとしているのではなく、ただ現状を嘆いているだけなのです。これはお金がないからお金持ちになりたいと言っている人と何ら変わりありません。「変わりたい!」と言っていても本心が違えば、ただ現状に不満を言っているだけで、なかなか行動はできなくなるものです。
ですので、池袋バランス力学整体院ではいわゆる常識で判断するのではなく、自分の心と向き合うことを薦めています。自分の感情を受け容れると決心しやすくなります。あとは本人の選択次第です。私はよくなる方向に行動して欲しいと思いますが、強要しないようにしています。自分の気持ちを知った上で、行動に移さないという選択をするのもそれはそれでいいと思います。本人が現状をどう思っていようが、変わることは怖いものです。初めてのことは不安ですし、慣れ親しんだことを変えるのは抵抗が出るものです。ですので、まだ変化する準備ができていない人には、無理に私の方から恐怖心を取り除くようにはしていません。
しかし、池袋バランス力学整体院のお客様は、ご自身の現在の立ち位置に気づいたら、変わろうとする人の比率が圧倒的に高いです。この一番の原因は素晴らしい方が集まっているからですが、先述したとおり自発的に行動する人は基本的に少ないので、当整体院では生活習慣などを変えるキッカケになれるよう皆さまのサポートをすることを意識しています。一人だと難しいことをお互い協力して実現するように心がけています。人が変わるときは、変化に対する「恐れ」よりも、変化することの「喜び」の方が強くなったときにかもしれません。
今後も皆さんの身体を通じて、一人ひとりが素の気持ちに気づいて、「まあまあよくなった」というレベルではなく、エネルギーに満ちあふれる元気な状態で毎日をイキイキと過ごしてもらいたい――それが池袋バランス力学整体院の願いです。その瞬間に立ち会える機会を増やすため、今後も池袋バランス力学整体院は進化していこうと思っています。
『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
院長 山本浩一朗