2010年ばらんすだより
2010 Thanks & 2011 Vol.1 「進化する国ニッポン」
こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。
12月に入り、今年最後の月を迎えることになりましたね。暖かい日もあり、まだ実感が湧かない感じもしますが、皆さまは年末に向けて楽しく過ごしていますか? 逆に、時間の流れは他の月と一緒なのに、なぜか1年の終わりを締めくくる月と思ってしまうと、気持ちに余裕がなくなって、忙しく過ごしてしまう方もいると思います。たとえ周りが急かしても、一日一日を感謝しながら、楽しいものを受け入れる気持ちで過ごせば、どんな時期であっても、実りの多い日々になると思います。
さて、前回の手紙を送った後、私は少し内容が硬かったかなぁ~と思っていました。しかし、皆さまから「体感している私にとっては、とても心に響きました」「この事実に気づけば、どれだけの人が救われるか」……などなど。皆さま、ありがとうございます! ただ、こんな意見もありました。「先生の言うとおり、ホント日本って遅れてますね。」ごめんなさい!私の伝え方がマズかったようです。確かに、痛みに対する考えにおいては、日本は欧米諸国より格段に遅れています。しかし、国全体としては、日本はとても進んでいると思います。実際「日本社会は、世界の中で、最もうまく運営されている」という評価は多いです。しかし、多くの日本人が「日本は最悪だ」「日本社会はどんどん悪くなってきた」と思い込んでいるようです。でも考えみてください。現金入りの財布を落として、高い確率で戻ってくる国が、他の先進国にありますか? それを日本で体験した外国人の中には、感動して涙を流す人もいます。米国のカトリーナ台風のように、災害時は無政府状態あるいは無警察状態になり凄まじい略奪が起きる、というのが世界では常識です。ところが、日本では起きません。神戸の地震のときでも、略奪どころか、被災者たちがみんな仏様になったかと思うほど、助け合いの精神にあふれていました。その後の新潟地震などの災害でも、大勢の若者が駆けつけてボランティアで活躍したのも驚きました。災害時だけでなく、海外での日本の若者たちの活動も目を見張るものがあります。故マザーテレサの「死を待つ人の家」のボランティアは、日本人が一番多いそうです。キリスト教国を抑えて、なぜ日本の若者が行くのでしょうか。
これも時代の流れで、人生の中で何を大切にするか、という意識が変わってきたからだと思います。私くらいのアラフォー世代までは「命の次に大切なのはお金」と言われて少しは納得できたかもしれません。しかし、バブル崩壊後に育った20歳位の若者からみると、お金やマイホーム・マイカーのために必死に働いて、そのストレスをお酒で発散しようとしている一般的な大人を見て、幸せそうに感じなかったことで意識が変化していると思います。今の若者は幸福感――自分の心が幸せを感じて生きることを大切にしている傾向があるようです。たしかに、以前に比べると必死に頑張って社会的に成功しようとする若者は減ったと思います。でも、上昇志向は弱いけど、世の中に貢献しようと行動を起こす若者は圧倒的に増えています。また、スローライフを目指す人も多くなってきましたね。この変化は「人類の進化」だと思います。物質主義を押し通すことで、日本はここまでの経済大国になれたし、その過程で幸福感を感じることもあったと思います。しかし、現状はお金や仕事に振り回されて物質主義に偏り過ぎた結果、心身が不調になる大人が増えてきています。そんな状況をみてか、会社員という働くスタイルにこだわらずに、フリーで働いたり、ボランティアに精を出す若い人が増えています。誤解を恐れず言えば、人の役に立っているという幸福感を得るために、若者は積極的にボランティア活動をしているのかもしれませんね。
今まで、経済は右肩上がりに成長していくのが当たり前という雰囲気でしたが、冷静に考えればそんなのは幻想ですね。そして、昨今の環境問題によって、物質的な成長は無限ではなく有限なのだと、私たち人間は地球に教えてもらった感じがします。 しかし、心の成長の余地はまだまだありそうですね。中世では宗教によって秩序を保ち(宗教社会)、近代では経済・産業の成長(競争社会)で発展してきました。今後は個人の意識の成長(成長社会)によって人類が進化していくとも言われています。その進化が顕著な国は日本だと言われています。先進国で日本程の道徳力を持つ国はないでしょう。日本は平和ボケして危機感がないと言われたりしますが、その状態こそ各国が目指している平和な状態です。「平和だ!」と叫んでいる各国の平和運動家や宗教家は他の団体同士で互いにいがみ合ったりして、平和からは程遠いですね。世界は経済的な成長は現状維持だけど、平和でエコな社会に向かっているようです。そのためには、一人ひとりがどんな状況でも安らぎを感じられるように心を成長していく必要があると思います。
もちろん私自身も心の平安を大切にしていますし、皆さまにも心を穏やかに保つ大切さを伝えています。なぜなら、心が穏やかでないと体が不調になりやすいからです。ですので、単に体の調子が良くなるだけではなく、1人ひとりが安らぎや幸せを感じやすい体質に改善するキッカケを創ることも私の仕事だと思っています。それで、皆さまがより健康になれば、私も幸せを感じることが出来ますので……(笑)。
今年ある施設に招かれて、そこで働く20代のボランティアスタッフの目の輝きが素晴らしかったので、何がそうさせているのか興味を持ち、私は次の愚問を投げかけました。
「給料なくて、不満ない?」
すると「全くないです。ご飯や住むところも提供してもらえて、大好きな仕事もさせてもらって……。
これで不満があればバチが当たりますよ(笑)。」
う~ん、20歳の頃の私にはない考え方です。進化していますね。私も負けてられません!おっと、私には競争社会を生きてきたクセがまだ残っているようですね(笑)。
『あなたがいつまでも元気でありますように……』
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
院長 山本浩一朗