2008年ばらんすだより
2008 Thanks & 2009 Vol.1 「健康を害する日本人の悪習慣」
皆さま、こんにちは!池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。
いやぁ~寒さが身にしみる季節になりましたね。街を歩く多くの人の背中が寂しく見えてきました。
では、以前お伝えした大切なことをもう一度。『確かに寒いことは寒いのですが、寒さと戦うことなく、また寒さを警戒して身を固めることなく、笑顔で背筋を伸ばしていきましょう!』
さて、前回の手紙で商売の話をしましたが、ポストに投函してから「ちょっとぶっちゃけすぎたかな?」と思いましたが、皆さまの温かい心で受け止めていただき、正直ホッとしました(笑)。また、感じ方が様々で少し驚きました。「確かに大きな整体院に通っている時は気分だけ良くなっていたけれど、ココでは体調がよくなった。」「わかっていますよ。だから先生のところに来ているんですよ。」などありがたい言葉をいただきました。さらに「ちょうど仕事のことで悩んでいたとこだったので、とてもタメになった。」とか「手紙を参考にして私の仕事に対する考え方を変えたら、不満やグチが少なくなった!」などなど。まさか皆さまの仕事のヒントになるとは・・・。予想もしていなかったので、ちょっと意外でしたが嬉しかったです。いつもいろいろな感想をいただき、本当にありがとうございます。皆さまの応援のおかげで、単純な私は手紙を書き続けることができます。
おかげさまで、私は皆さまがより健康になるようサポートする仕事をさせていただいてます。前回の手紙の通り「皆さまが良くなること」を第一の目的としていますが、それを押し付けないように気を付けています。私の考えを押し付ければ、私への依存心が強くなるだけでなく、自ら良くなろうという気力を弱めてしまうからです。では、治療に対してきちんと自立しないとダメなのか? いいえ、ちゃんと自立しなくても大丈夫です。治療に対して完全に自立されている方はまれです。私はプチ自立でもあやふやな自立でも構わないと思っています。ただ、本人が少しでも治療に関わっている状態、治療家と共同で良くなろうとしている事が大切だと思います。つまり、誤解を恐れずに言えば、私は一人ひとりのお客様に合わせてある意味「いい加減」にやっています。(「いい加減」がしっくりこない方は「よい加減」にかえてみてください。)「いい加減」という考えは日本では悪いイメージがありますが、「適当な、ちょうどよい、十分な」という意味があります。例えば「このお風呂の湯はちょうどいい加減だ」など。健康についてもある程度「いい加減」が必要だと思います。今の日本は異常な健康ブーム。健康について深く考えるあまり「健康のためなら死んでもいい!」というブラックジョークみたいな事態におちいっている人もいるくらいです。これでは何のための健康かわかりませんね(笑)。健康は人生の目的ではなく、自分らしく生きるためのひとつの状態であり、道具です。ただ、完全な健康体でなくても自分らしく楽しく生きている方はいます。何事にもあまりこだわりすぎるのはどうかと思います。
このように世間の価値観でダメだと言われていることが実は体にいいことだったりします。逆に良いといわれていることが、実は健康に悪い影響をもたらすこともあります。それを私なりに「健康を害する日本人の悪習慣」と勝手に名付けて2つ挙げさせていただきます。
健康を害する日本人の悪習慣その1
我慢しすぎる!
我慢しすぎる!
いまの日本では我慢することは良いことのように言われていますが、私はそう思いません。実際、体の調子が悪い人にはこの傾向が強いです。まず、我慢の語源。「我」は自分のこと。そして「慢」は思い上がりの心。傲慢や高慢と同義語です。ですから我慢は「自分に執着することから起こる慢心」です。現代風に言えば、周りの人にどうみられるかとか世間体に気を使いすぎて辛抱している状態。これは思い上がりです。多くの人は自分を過大評価しすぎて世間に気を使うことに執着しています。もちろん私もそんな気持ちになることがあります。でも、ちょっと見方を変えれば間違いがすぐにわかります。「類は友を呼ぶ」と言われるように、私の周りにいる人のほとんどが私と同じレベルということです。う~ん、全然たいした奴じゃない!(笑)もちろん私の友達はいい奴ですが、世間から見れば単なるアホ。自分も同じ。自分が思っているほど、たいした者じゃねぇー!そう思うと周りの目も気にしなくなって、肩の力が抜けていきます。そういえば当整体院のトイレの日めくりカレンダーにもこんなことが書いていましたね。
「我慢(我の慢心)がなくなったら、我慢(忍耐・辛抱)することがなくなる。」
人間ってシンプルですね。
健康を害する日本人の悪習慣その2
頑張りすぎる!
これも1と同じで日本では称賛に値することですが、体にはとても悪い。まず、頑張るも語源から。頑張るは「我を張る」。自分の考えを押し通す、文字通り頑固に意地を張っている状態。現代の日本人的に言えば、やりたくもないことを無理してやっている状態。これをやり続けると病気になりやすいです。だって自分を全然大切にしていないから。この考え方を変えるには、この手紙でも使っている語呂ですが、「頑張る」じゃなく「顔晴る(がんばる)」。眉間にシワをよせて辛そうに頑張るのではなくて、目の前のことを一生懸命やって楽しそうに顔晴る。顔を晴れ晴れする・・・つまり笑顔です。まずは作り笑顔で楽しい自分を演出してみてください。それだけでほとんどのことが楽しくなります。辛いの「辛」幸せの「幸」。1本線があるかないかの違いです(笑)。ちょっとしたことで変わります。それでもどうしてもイヤなことは極力やらないことも大切です。「顔晴る」ことにこだわりすぎて、頑張ることになりますから・・・・(笑)。
ただ、上に挙げた悪循環を完全に直すことは難しいと思います。そうゆう自分が出てきたら自分を客観的に見て笑うのもいいですね。「また我を張っちゃった。わっはっはー♪(アニマル浜口調)」って。
そのときは決して自分を責めたりしないこと。完璧な人はいないですから・・・。
そこで、前に紹介した『難病治しの名人』篠原医学博士の言葉を思い出したので、私のコメントも付けてもう一度お伝えさせていただきます。
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『人はなぜ病気になるのか?「本来の人間らしさ」を失ったときに病気になります。ではどんなときに人間らしさを失うのか?
大雑把に言い切れば、「ストレスで心がゆがんだとき」です。ストレスはあなたのこだわりの度合いで大きくも小さくもなります。また「本当の自分らしさ」も必要です。
自分らしさとはいつもワクワク楽しく生きられることだと思います。私たち人間はそのために生まれてきたのです。そうゆう生き方をすれば健康を損なうことはないと考えられます。
病気は「あなたの生き方は、病気になるほどバランスのとれていない生き方なのですよ」という体からのメッセージです。病気は「いらないこだわり」を捨てるチャンスです。大切なのは自分の意思で自分の意識を変えていくことが、あなたの病気を治していくことになるということです。』
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つまり、現代人はストレスによって、心・食・体がゆがんでいるとも言えます。そして、そのカギは「人間らしさ」であり「自分らしさ」。こだわりなく、ワクワク楽しく生きていることが「自然な生き方」とも言えるでしょう。
日本の20世紀は「頑張る」時代でした。確かにそれでいろいろ得たものはあったのですが、逆にストレスや病気が多くなり「人間らしさ」や「自分らしさ」を失ったともいえます。そのストレスの原因の多くが今回挙げた「2つの悪循環」だと思います。もちろん、これから我慢することも頑張ることもあると思います。でも、何事も「しすぎ」は良くないですね。各自がこだわりを少なくして、自分の「よい加減」を探すことが自分らしく生きることになって、健康につながっていくのだと思います。
では、来年からは肩の力を抜いて、いい加減に顔晴っていきましょう!
「あなたがいつまでも元気でありますように・・・」
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
院長 山本浩一朗