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笑門来福

Vol.7 「マジメな人ほど成果を出しづらい理由」

2025-11-07

 こんにちは! 池袋 バランス力学整体院の山本浩一朗です。

 長く暑い夏が終わり、急に秋めいてきましたね。「○○の秋」といわれるほど、秋は意欲が高まりやすい季節ともいわれています。ただ現代では「○○したい」といった欲が湧かず、自分が何をしたいのか分からない人が多いといわれています。今秋にご自身の価値観に基づく素直な欲と、しっかり向き合ってみるのもいいでしょう。

 さて前回は、「自分の価値観に合った目標設定のコツ」をお伝えしました。「自分の価値観が分かっていない状態で、具体的な目標に向かって行動しても、自分への信頼や満足感を得られないですね」「確かに以前は常識的な価値観を持っていたので、人のせいにしたりして不自由だったのに、ココに来てから自分の行動に責任を持てるように変わってきました」など、ご感想ありがとうございます。

 また、「マジメに生きようとすることは辛いことですが、時代の流れなのかマジメだと仕事でも成果を出しづらくなっている感じがします」と。この傾向に明確な答えはないですが、その際に話した私なりの考えをお伝えさせていただきます。

 戦後日本が経済発展し続けていた時代は、何が社会や経済の問題なのか、ある程度わかっていました。その時代において、分かっている問題を速く確実に解決する力、「問題解決力」が重宝されました。しかし不確実性が高い時代といわれる今の日本では、解くべき問題が何なのか分からなくなっています。

 そこで重要になってきているのが「問題発見力」。特に2022年頃から普及してきた生成AIによって、「問題解決力」が代替可能になり始めていることも影響して、「与えられた問題を解く」ことから、「自ら能動的に問題を発見する」ことに実務が変化してきています。問題解決は人間よりAIが得意な傾向があり、現時点ではAIは問題発見が苦手なので、このシフトチェンジは加速していくことが予測されています。2つの思考回路を下記にまとめました。

●問題解決の思考回路
 問題は与えられる、枠の中で勝負、具体化を重視、Howが重要、知っていることが起点
●問題発見の思考回路
 問題は自分で発見、枠を定義し直す、抽象化を重視、Whyが重要、知らないことが起点

問題発見力を高めるには、まずは問題を疑ってかかる習慣を身につけること。問題そのものに対して疑問を持って、改めて問題を定義し直す、つまり前回もお伝えした、「真の問題は何か?」を見つけていこうとする姿勢が大切になってきています。「言われたことを忠実に実行すればいい時代は終わった」と以前からよく耳にしていましたが、本当に通用しなくなった時代になってきているともいえます。マジメな人が仕事で成果を出しづらくなったのは、このような時代背景が影響していると思います。またマジメな人は、「常識的な人」ともいえます。常識的な人と非常識的な人の考えの傾向を下記にまとめました。

●常識的な人の考え
 常識がすべて、多くの人が信じていることが正しい、不変を好む、経験・知識が重要
●非常識的な人の考え
 まず常識を疑う、多数派を疑う、変化を好む、経験は発見のジャマ、思考力が重要

特に組織が硬直した大企業には、優等生的な「マジメな人」が多い傾向。しかし、そんな社員をいくら集めても、画期的なプロジェクトはうまくいきません。そんな中、過去にCDなどを開発したソニーでは、非常識だけど能力の高い社員が、各部署で煙たがられていました。しかし、そんな社員を集めて、世界初の製品を次々と開発して大ヒットさせました。このような社員をソニーでは、「不良社員」と呼んでいました。仕事に抜群の手腕を発揮する本物の人材は、自尊心が強く、性格も鋭角的なために上司と衝突して、「不良社員」に化けていることが多いと。「不良社員」の情熱を大切にして、上司があれこれ口を出さなければ、画期的プロジェクトは成功するといっていました。

 また300円ショップ「3COINS」などを運営するパルでは、非常識的な人を「おもろい人」と呼び、「おもろい人」を否定しないで、逆に重要なポストに抜擢することを徹底しています。その人が持っている可能性を引き上げるために、「出る杭は引き抜いて引き上げる」という文化が根付いているのだと。ただ「おもろい人」は常識的な人には扱いにくい人で、マジメな管理職の人は危険人物と評価して引き上げたくない気持ちになりやすいので、トップダウンで引き上げる仕組みを確立しているようです。昨年とても売れた商品でも、「今年はこうした方が面白い」と常識や前例、また販売価格にとらわれないアイデアで、画期的なヒット商品を出し続けています。

 昔から大活躍する人は非常識的な考えの人だったと思いますが、組織の中では今以上に埋もれやすかったのでしょう。逆に「人に言われたことを忠実に実行する」という業務は、ミスが多い私たち人間よりAIの方が優れているので、マジメな人・常識的な人が今まで以上に活躍しづらくなってきたのだと思います。

 では、マジメな傾向が強い人はどうすればよいでしょうか? まず、ついつい向けたくなる他人の問題への矛先を全て自分に向けてみることが、簡単な「解決できる問題の発見」につながっていきます。他人は客観的にみられるので、自分の問題より他人の問題を見つける方が簡単。自分はマジメだと信じている人は、自身が設定したマジメの基準の枠から外れている他人を見るとイライラしたり、その枠から自分が外れたように感じると人のせいにしたりしがちなので、「人の振り見て我が振り直せ」という教訓の通り、他人に見つけた問題を自分の問題として改善につなげていけば、「問題発見力」が少しずつ向上し、思考回路が変化しやすくなります。

 また、「『ノウハウ(Know How)』より『ノウホワイ(Know Why)』が大切」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? ボクシング元世界王者のガッツ石松さんも、「自分の能力を発揮するには努力はもちろん、常に『Why』を追求していくこと。ボクシングに限らず、人生は『Why』が肝なのだと実感している」といわれています。「どうやるの?」ではなくて、「なぜ、そうなの?」と疑問を持ち、それに対して「〜だから」という理由を知ることが大切だと。マニュアル通りにやるのではなく、「どんな理由でどういう目的でそれをやるのか?」ということを知ったうえで、行動することが重要だと。

 ノウハウだけを知って行動すれば、創意工夫なく思考停止状態になりますが、ノウホワイを考えれば、その目的を達成するために、「どういうやり方をすればいいのか?」と臨機応変に対応できて、自主性が生まれます。常識的な人は他人や社会の考えを選択しているので無責任になりやすいですが、非常識的な人は発想が自由なので責任を持って業務を行いやすいです。

 ただ、全ての問題がノウホワイの方が大切ではありません。例えば心身の問題に関しては、Why(原因)よりHow(解決法)が大切だと現時点ではいわれています。なぜなら心身の不調の原因が分かっただけでは、ほとんどの問題は解決しないから。「私が今まで苦しかったのは、このせいだったのか」と原因が分かれば、なんとなくスッキリはしますが、何も解決していない状態なのに、そのスッキリ感で満足してしまう傾向があります。また心身の問題は、原因がハッキリ分からないケースが多いので、原因追究にこだわりすぎると悩みが改善する行動に向かいづらくなります。

 だからバランス力学整体院では、科学的根拠に基づいた原因をサラッと伝えて、「今のカラダの悩みを解消するために何をすればいいのか?」という一人ひとりに合わせた具体的な方法を、課題として提案しています。その課題を2人3脚で実行することで、ご自身で悩みを解決できるようになっていく人がほとんどです。そして長年苦しんでいた問題を「自分が行動することで解決できた」という経験は、その人の自信になります。また新たな問題に直面しても、自分の力で解決できると思いやすくなってきます。

 もちろん、当整体院では原因も探ります。「改善方法」を知ったうえで「症状を発生させた原因」に気づけば、同様のケースを繰り返すことを防げるから。原因を探る理由は、決してスッキリ納得してもらうためではありません。バランス力学整体院の目的は、皆さまの生活の質が向上して、幸せを感じる時間が増えるようになってもらうことだからです。

 慢性的なカラダの不調の科学的根拠が高い原因は、非常識なケースがほとんど。厄介なことに、今の常識的な原因をマジメに信じれば信じるほど、症状の改善が困難になります。ただマジメな傾向が強い人も、幼児をみれば分かるように生来マジメなのではなく、社会で生き残るためにマジメに振舞う技術を身につけただけ。先述した通り、今の日本社会でも非常識な人は扱いにくいと思われがちなので、例えば会社で、「(この目的を達成するために)今はマジメなふりをしておこう」とマジメな人を演じていることを自覚していれば、辛く感じる機会が減っていくでしょう。

 バランス力学整体院では慢性的なカラダの不調に対して、科学的根拠に基づいた原因(ノウホワイ)と改善法(ノウハウ)で、多くの人が悩みを解決しています。当整体院のプログラムを続ける過程で、ご自身の「枠」を外した皆さまの勇気は、素晴らしいです。今後もバランス力学整体院は「不良更生施設」ではなく「マジメ更生施設」として、慢性的なカラダの不調の改善を通じて、皆さまの幸福度向上に貢献していきますので、引き続き応援よろしくお願いします。

 『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』

 最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!

池袋 バランス力学整体院
院長 山本浩一朗

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