Vol.9 「非常識な痛みの概念」
こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。
紅葉が美しい季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか?秋の味覚と湯治を楽しむために、各地の温泉地が一番にぎわう時期ですね。私たち日本人は伝統的、いや本能的に、秋になると食や温泉がもつ大自然のエネルギーをもらって、一年の労をねぎらって、来るべき冬に備えている風習があります。 だからといって、冬が来るのを警戒する必要はありませんね。冬も素晴らしい季節です。皆さまには、どんな季節でも、一日一日、一瞬一瞬を、悔いのないよう精一杯生きて、いつお迎えが来ても、「あぁ、いい人生だった。楽しかったな~。ありがとう!」と手放しで言える生き方を貫いて頂きたいなぁ~と勝手に想っています。
さて、池袋バランス力学整体院では「今まで整体院等いろんな所に行って治らなかったけど、こんな簡単に良くなるなんて……。」「先生の治し方は変わっているけど、どこよりも効果的でした。」など嬉しいお声をいただいています。ただ、私は皆さまを治すことはできません。そう言うと謙遜しているように取られることもありますが、心の底からそう思っています。よくなるのは、皆さま本人の治癒力です。私は、体のバランスを整えて、日常生活改善のアドバイスをして治癒のシステムが働きやすくなるお手伝いをしているだけ。あとは本人と自然の力にお任せしているので、治している感覚はありません。ただ、皆さまによく言われるように他の整体院などとは変わっていると思います。それは、私自身が一般的な整体という枠や世間が信じている常識に囚われないよう、健康をトタールな視点でとらえるように努めているからだと思います。
実際、世間の常識をうのみにしすぎて、不適切な治療をくり返すことで、回復が遅れていると考えられるケースもあります。例えば、日本で腰痛で悩む人は増え続けています。厚生労働省の調査によると、日本人の中で自覚している症状の第1位が腰痛症(坐骨神経痛等含む)、第2位が肩こり症、第3位が関節症。第1位の腰痛症は約2400万人――つまり5人に1人くらいの方が腰の痛みに苦しんでいるのです。しかし、医学的な治療法はいまだ確立されていません。厚生労働省の統計では、腰痛に悩む人はこの21年間で43%も増えていますし、慢性腰痛の方1人当たりの治療費は年間85~180万円に上るというデータもあります。もちろん病院で腰痛が改善するなら、池袋バランス力学整体院のような民間の整体院などは必要ありませんね(笑)。実際、当整体院にも病院でなかなか治らない腰痛に苦しむ方や、さらに医師の方が「病院だと治らないから」と言って来院されています。
しかし、今では腰痛などの原因がある程度わかり、腰痛に対する適切な治療法が確立しつつあります。というのも、世界各国で次々と腰痛診療ガイドラインが作成されるようになったからです。しかし、日本ではそのガイドラインと全く逆のことをしている治療家が多いので、腰痛など痛みに関する間違った認識がまだまだあるというのが現状です。例えば、腰痛は「安静が一番だ」「二足歩行をする人類の宿命だ」「老化が原因」「職業病だ」「骨の変形が原因」「コルセットや湿布が必要」「牽引が治療に有効」などなど……。こんな事が日本では常識になっているようですが、世界中のどの論文にもこんなデータはありません。私たち日本人の多くは、何の根拠もない痛みの迷信や神話に振り回されているだけなのです。
池袋バランス力学整体院で【タイプ別コース】を受けた方には詳しくお伝えしていますが、腰痛などの慢性症状は、体の問題(物理的・構造的問題)が主因であることは、ほとんどありません。心の問題(生物・心理・社会的問題)が主因であることが多いと言われています。この新たな概念が世界のスタンダードになっていますが、日本ではスタンダードはおろか、ガイドラインさえありません。日本で痛み医療の第一人者とも言われる熊澤孝朗医学博士も「日本において痛みの医療が欧米諸国より格段に遅れている。」と言われています。
ただ、私が何もしないでも、痛みに対する常識は変わっていくでしょう。例えば、私が子供のころ信じていた「運動中は水分を取らない方が良い」という“常識”と同じように、現在言われている迷信は自然になくなっていくと思います。そして、将来的には病院で治療できるようになっていけばよいと思います。
しかし、いま痛みでお悩みの方は、そんな時代の変化を待っていられません。私は池袋バランス力学整体院に来られる人には、日本では非常識な世界でスタンダードな概念を伝えています。整体院など様々な所で結果が出ないだけでなく、説明に納得できなかった方が当整体院の説明を聞くと「これだ!」と感じるだけでなく、「今までの謎が解けました!」と感動される方までいます。ただ、その概念を受け容れるのがイヤな方も少数ですがいます。今まで信じていたものが違うということは、たとえ間違いだと分かっても、信じていた年数が長い程、受け容れることが難しいと思います。さらに、個人の問題ではなく、日本社会全体が信じているわけですから、私が伝えたことを理解しても、また社会の認識に同調したりする方もいます。前述の「運動中の水分接収はNG」も私は子供ながら「おかしい」と感じていましたが、社会全体の考えでは常識だったので、流されるように信じる方が楽だったのだと思います。社会心理は私たちが知らない範囲で、知らず知らずのうちに人々の脳に刷り込まれているのでしょう。そういった信じていた“常識”を溶かしていくお手伝いも私の役目だと思っています。そうすることが、微力ですが、日本の痛みに対する常識が変わる速度を少し早めることに結果的にはつながると思います。ただ、そんな大きなことはあまり考えてはいません。根拠のない痛みの神話を信じれば信じるほど、痛みが強くなる傾向があるから、“常識”を溶かす必要があるのです。
まだまだ未熟な池袋バランス力学整体院ですが、今後も常識にとらわれないで、皆さまのお手伝いが出来るよう精進していきます。変わった整体院ですが(笑)、変わらぬ応援よろしくお願いします。
『あなたがいつまでも元気でありますように・・・』
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
院長 山本浩一朗