池袋で結果が出ると評判の整体 バランス力学整体院

2016年ばらんすだより

Vol.7 「義務感が強くなる正体」

2016-12-20

 こんにちは! 池袋バランス力学整体院の山本浩一朗です。

 今年も数日で終わりますね。やり残したことはありませんか? できることがあるようでしたら後悔なくやりきりましょう!

 私は先日、日本運動器疼痛学会の「慢性の痛みに向けた行政の取組みの広がり」に参加し、厚生労働省など行政の考えを聞いてきました。その中で印象に残った内容は、下記の通りいろいろありました。

「慢性の痛み関連の社会的損失は、1兆8千億円」
「日本では国際的標準の適切な治療が受けられない痛み難民があふれている」
「有効性が乏しいにもかかわらず、旧来の治療が実施されている」
「心理療法が有効だが普及していない」
「痛みを専門とする医療従事者が不足している」・・・・・・などなど。

結論としては「診察体制を整備する立法化が必要」とのことです。ただ、痛みで苦しんでいる人は待っていられません。実際、慢性の痛みが和らいでいる人は22.4%しかいないとのことです。バランス力学整体院では少なく見積もっても99%の人の症状が改善しています。もちろん、この数値はプログラムを続けた人です。プログラムを続けられない人の理由は様々だと思いますが、一番多く感じられるのは、旧来の治療、もしくは自分が信じる常識内の治療を受けたいといった気持ちが根強くあるからだと思います。つまり、まだまだ旧来の治療に対するニーズが高いように感じます。
 
 ですので、私たち生活者の認識、つまり社会心理が変わらないと、適切な治療を用意してもなかなか浸透しないのが現状だと思います。私が考える1番有効な方法は、メディアキャンペーンなどで多くの人の思い込みを解放することだと思いますが・・・・・・。ただ、私自身はご縁がある方に精一杯お手伝いさせていただくだけです。私の活動が結果的に日本の常識が変わることに繋がれば嬉しいですね。

 さて、前回のコラムで「ちょうどよい自由」をお伝えしましたが、色々なご感想をいただきました。ありがとうございます! 数人の方から次のようなご感想をいただきました。

「自由でも不自由でも自分で選んでいるという意識が大切ですね。」
「自由を求めている地点で不自由ですね。」

その通りですね。例えば、「なんだかんだいっても日本が好きだから、日本に住むことを選んでいる」と自覚していれば自由ですが、「日本って最悪。自由な国で暮らしたい」と思いながら日本に住んでいると不自由ですね。本当に強くそう思っているのであれば、海外に移住した方がいいですし、すでに移住していると思います(笑)。

 さらに、「私はどうしても『~すべき』という義務的な考えが強い。なぜですか?」という質問をいただきました。実は、4年ほど前にもこのコラムでお伝えしたテーマです。ですので、今回バージョンアップした形でお伝えさせていただきます。私の成長ぶりが試されますね(笑)。

 「~すべき」という義務的な考えの多くは、「怖れ」の気持ちが基になって作られている場合がほとんどです。ただ、私たちには本来「すべき」ことなど何もありません。基本は、「やりたいから、やる。」ただそれだけでいいと思います。しかし、その「怖れ」から逃れるために、自分をある役割に当てはめることで安心しようとするケースが多いです。例えば、新社会人になるとき、環境の変化の怖れから「私は社会人」と役割を決めると、「社会人として~すべき」と本人が常識だと考えている社会人像に自分を同一化しようとします。他にも「優しい人」、「強い人」、「良い親」、「真面目な人」・・・・・・。このように社会的な役割を演じているときは、個人的な感情を伴わない領域にいられるので、とりあえず安全な自分でいることができます。

 しかし、自分に疑問や不安を感じるときは、「変わりなさい」という心からの警告の場合が多いです。だから、人は成長するために、しばしばこの役割をはぎ取る必要があります。ところが、人は何かの役割を演じていない自分に出会うと「怖れ」や「当惑」「空虚」を感じます。なぜそのような感覚を味わうのか? 普段の自分の殻を破って、役割という社会心理から外れるからです。そうすると周りからの支持・サポートを得づらくなるため、身動きができなくなる場合が多いです。だから多くの人はこの逆風にあたると、あわてて逃げるように元の安全な「役割」に戻ってしまうのです。成長する絶好のチャンスなのにもかかわらず。そして、自分の気持ちを押し殺してでも、自分が思い込む役割から外れないようにすることにエネルギーを使います

 また、「~すべき」という価値観は、他者の価値観である場合がほとんどです。私たちは子供の頃、親の価値観や社会通念・文化をそのまま無批判に取り入れてしまう傾向があります。日本では、「人に迷惑をかけてはいけない」、「我慢しなさい」などと親や先生からしつけられて育ちます。しかし、これらは他者の価値観なので、自分で身に付けたものではありません。自分の価値観でないため葛藤が起こります。アタマの「~すべき」という価値観と、ココロの「~したい」という本音で矛盾が起きます。現代の多くの日本人が価値観を大切にしようとアタマで自分の本音を抑え込もうとしています。その方が、とりあえず怖くないから。

 ただ、怖くないからといって、その役割や価値観にこだわり過ぎる状態を続けていると自らの成長を妨げるだけでなく、本人が苦しくなります。例えば、「私は母親」という役割に設定して「母親は息子に苦労させないようにすべき」と自ら考える母親像に固執した人がいたとしましょう。こうなると、息子さんが苦労している状態を許せなくなります。「苦労させないよう努力する自分=善」、「苦労している息子、息子を苦しめていると感じる状況=悪」と捉えて、息子さんや他人・環境を責めたり、やらなくていいことまで自分で手を出したりします。そして「これだけやっているのに、なんでこの子はダメなの!」と苦しみが生まれてきます。でも、本人は良いことをしていると信じているので、自分で自分を苦しめているとはなかなか気づけません。

 しかし、これは母親自身が自分の役割を維持したいだけです。母親という役割を一旦脇に置いて客観的に考えれば、わかってくることがあると思います。自身の人生経験で困難を乗り越えたときこそが、成長できたときとわかっていると思います。つまり、自分の行為は「息子の成長のジャマ」をしていることに気づけると思います。さらに深く見ると、「私=母親」という役割を強迫的に演じるがゆえに、「息子はいつまでも子供(私の支配下)という役割であって欲しい」という強い想いがあることに気づけるでしょう。そして、そこには自立しない息子に喜びを感じている自分がいます。そんな自分を責めないで素直に受け容れると、自分がやっていることがバカバカしく感じたりして、役割から解放されて無意識のパターンは自然に終わりを告げます。

 さらに、解放された状態で「私、本当は何がしたいの?」と自問すれば適切な答えが返ってくるでしょう。例えば、「私は息子の自立を信じて見守りたい」という答えが出たら、自分の気持ちに従う勇気を持つことが大切です。ただ、そこまでの勇気を持てないこともあるでしょう。「見守るだけって母親として無責任!息子さんがかわいそう!」というように批判されるかもしれません。本心でやりたいことは常識と違う場合が多いですから。

 ですので、勇気がないときは、許可をすればいいと思います。「私は息子の自立を信じて見守ってもいい」と自分自身に許可を与えればよいのです。しなくてもいいんです。だって、「~したい」という心はコロコロ変わりますから(笑)。どっちでもいいのです。ただ許可を与えると強固な役割から外れて、ある程度自由になれます。「私は子供(部下)より未熟でもいい」、「私は不真面目になってもいい」・・・・・・。どんどん許可を与えるのです。そうすれば、私たち人間が持っている様々な感情を自由に表現できる、もしくは表現しなくてもしっかり感じられるようになれます。

 アタマで自分の本音を抑え込もうとすると、抑圧した感情を身体で表現することが多いです。特に痛みを通して教えてくれます。その教えに気づくためには、適切な質問をすることです(質問の仕方は個別にお伝えさせていただいています)。役割に入り込んでいるときは、なかなか気づけないのですが、自分に質問を投げることでほとんど答えが返ってきます。自分のココロがわかっているからです。バランス力学整体院では、皆さまが身体の不調を改善することで、ご自身が持つ「怖れ」から解放され、一人ひとりの成長や変容のキッカケになれればと思っています。
 
 ただ、社会心理に沿った根拠のない治療が多くの人に支持され、科学的根拠に基づいた治療はまだまだ風当たりが強いのが現状です。そのなかで当整体院を選んだ皆さまの勇気に、私は非常識な改善法を続ける勇気をいただいています。本当にありがとうございます! 今後も、私は「治療家」という役割に囚われないで、皆さまの健康・幸せのお手伝いにベストを尽くしていきます。

 今年も私は素敵な出逢いに恵まれました。私自身いまの能力でできる限り精一杯お手伝いさせていただいたと思っていますが、私の未熟な部分に気づかせていただいたり、成長させていただいたり・・・・・・。私にとって色々なことを様々な形で教えてくださる皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。また、皆さまから温かい励ましなどをいただき、本当にありがとうございました。来年も引き続き応援していただければ、とても嬉しいです。良いお年をお迎えくださいませ。

 『あなたがいつまでも元気でありますように・・・・・・』

 最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!

 

池袋バランス力学整体院
院長 山本浩一朗
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